麻生内閣が末期的様相をみせてきた。16日、衆院本会議前に行われた代議士会で、鳩山邦夫前総務相(60)に近い古川禎久環境政務官が、麻生氏の面前で「自民党はこの際、大政奉還をするべきだ」と民主党への政権禅譲を求め、辞任要求ともとれる発言をした。鳩山氏更迭以降、急速に求心力が低下している麻生氏の立場を示す象徴的な場面だった。07年9月には、代議士会での総理批判直後、当時の安倍晋三首相が電撃退陣したケースもある。 衆院本会議開始を知らせるベルが鳴り始めた午後1時前、自民党代議士会が騒然とした空気に包まれた。麻生首相がすぐそばに座る場所で、マイクの前に立ったのは鳩山グループの1人、古川氏。「今回の“鳩山政変”をもって、わが党は決定的に国民の信用を失った」と、麻生氏の対応を批判した上で「自民党はこの際、大政奉還を決断し、国民の懐深く帰るべきだ。党の最高指導者は、小手先の策をろうすることなく、後世に恥じ