テスト勉強でどこが大事かわからず、マーカーを引きまくる。学生時代、そんな同級生が周りに一人はいただろう。 「組織委員会が用意する」「バス」「ハイヤー」「宿泊先」「ホテル」……。 どの文章もマーカーだらけ。別のペーパーには〈東洋の魔女(回転レシーブ)〉など、前の東京五輪の時の総理の「思い出話」が延々と書かれていた 撮影:鬼怒川 毅 このマーカーを引きまくったペーパー(上写真)の持ち主は、そんな懐かしい同級生ではない。これは6月9日の党首討論で菅義偉総理(72)が持っていたもの。 「本来、党首討論はペーパーやメモなしで行うのが慣例です。ところが、この日、菅総理は自分の傍(かたわ)らに黒いファイルを置いていた。中にはマーカーだらけのペーパーが入っており、それを手元に置いて答弁していました」(全国紙記者) 党首討論の中で、菅総理は「57年前の東京五輪、私は高校生だったが、今も鮮明に覚えている」と、