日本で2010年に出版された伊坂幸太郎の『マリアビートル』は、2021年になって『ブレット・トレイン』として英訳版が出版された。ブラッド・ピットを主演にハリウッドで映画化された本作に、「日本らしさ」はない。だがそれは大きな問題ではないと、伊坂は語る。 伊坂幸太郎(51)は日本で最も人気のあるスリラー作家の一人だ。彼は自称「出不精」で、地元の仙台を離れることは稀。作品の多くもここを舞台としている。 とはいえ、彼の小説『マリアビートル』がハリウッドで映画化されることが決まったとき、キャストの大半が欧米人の俳優で、舞台も「日本と思しき」と表現するのがふさわしいであろう、かなりステレオタイプ化された、ネオンでギラギラした街、という設定を彼は快諾した。ブラッド・ピットやブライアン・タイリー・ヘンリー、ジョーイ・キングらが出演するこのアクション映画『ブレット・トレイン』は、全米で8月5日に公開された。