本投稿について 本投稿は、Microsoft Learn で公開されている、「SQL Server でクエリのパフォーマンスを最適化する 」を確認していた際に、いくつかの情報を補足しながら日本語化したものとなります。 SQL Server / Azure SQL Database のパフォーマンスチューニングには様々な方法があり、「このケースであればこの方法」ということを断定することは難しいのではないでしょうか。 そのため、様々なケースで利用することが可能な、チューニング方法の基礎知識 (一般論) はとても重要です。 本投稿で、確認を行った「SQL Server でクエリのパフォーマンスを最適化する 」は、チューニングに対しての体系的な考え方を無償で学ぶのには適しているコンテンツではないかと思いました。 チューニング系の講義は様々なノウハウが絡みますので有償が多く、ノウハウがない状態で体系
背景 こんにちは!Hanoi Dev Centerでバックエンドエンジニアをしているminhquangです。この記事では、私がAI事業本部のある新規プロダクト開発に参画した際に経験したパフォーマンスチューニングについて話したいと思います。 皆さんはサービスのローンチ(サービスを世の中に初めて出すリリース)をやったことがありますか。サービスローンチするときに、リクエストのスパイクや、ユーザー数の増加によるサーバー負荷増加など、様々な未知な課題が存在します。 私のチームでは数百万人の利用が見込まれるサービスにおいて、18000RPSを実現するべく負荷試験とパフォーマンスチューニングを実施しました。 本記事では、上記のサービス要件を満たすために私たちが取り組んだ負荷試験やパフォーマンスチューニングについて説明しつつ、これらの経験から得られた学びを共有したいと思います。 前提 技術スタック サーバ
ソフトウェアデリバリーパフォーマンスに関する考察(前編) - State of DevOps 2022では何が示されたのか 去る2022年9月29日(アメリカ時間)にState of DevOps 2022が公表されました。 State of DevOpsとは、年に1回DORA(Google Cloud内のチーム)が発表しているソフトウェアのデリバリーパフォーマンスに関する調査結果レポートです。State of DevOpsでは、ソフトウェアデリバリーパフォーマンスの指標でもあるFour Keysや、Four Keysの改善効果が高いとされるケイパビリティについての詳細な内容が記載されています。 株式会社ビズリーチでは、日々プロダクト開発のプロセスをより良くするための活動を行っています。今回State of DevOps 2022の発表に伴い私が所属するプロセス改善部内でState of
以下では、それぞれのプログラム実装について詳細を説明していきます。 1. JavaScript simple implementation(js-simple) ソースコード / 実行結果 このプログラムは、JavaScript で BF の文字を 1 文字ずつパースし実行していく、一番シンプルな実装です。対応する括弧のジャンプも、そのたびに愚直に計算して求めています。 一切最適化を施していないため、実行結果はその他のプログラムに比べて一番遅くなっており、各プラットフォームで最も速い結果に比べて 30 倍〜50 倍ほど遅くなっています。 2. JavaScript dynamic-code-creation implementation: single function (js-dcc) ソースコード / 実行結果 このプログラムは、BF の各記号に対応する JavaScript を直接文
こんにちは、CTOの森です。iimonは今回が初のアドベントカレンダー参加です! 本記事はiimonアドベントカレンダー1日目の記事となります。 はじめに 検証した環境 MySQL/mecabのインストール 大量のデータを入れる 1レコードのINSERTにかかった時間 検索してみる 検索文字列が「出来事」の場合 インデックスなし N-gram(bi-gram) IN NATURAL LANGUAGE MODE IN BOOLEAN MODE MeCab IN NATURAL LANGUAGE MODE IN BOOLEAN MODE 検索文字列が「チューリングはロンドンのリッチモンドに住み」の場合 まとめ 参照したサイト 最後に はじめに 今回はMySQLで全文検索機能を使う際のパフォーマンスについて書こうと思います! 全文検索をちゃんと使うのであればElasticsearchやSolrな
by Dallas Reedy クラウドのパフォーマンスをベンチマークで比較する「2020年のクラウドレポート」を、商用データベース管理システムを開発するソフトウェア・コンピューター企業のCockroach Labsが公開しました。最新レポートは、2018年のベンチマークテストで比較されたアマゾン ウェブ サービス(AWS)やGoogle Cloud Platform(GCP)に加え、Microsoft Azureのパフォーマンスも比較されています。また、テストするマシンタイプも複数にわたっています。 GCP Comes Out Swinging Against AWS and Azure in 2020 Cloud Report | Cockroach Labs https://www.cockroachlabs.com/blog/2020-cloud-report/ 2020 Clou
翻訳を担当した電子書籍『Ruby on Rails パフォーマンスアポクリファ』が発売となりました。 書籍は以下から購入できます。 Ruby on Rails パフォーマンスアポクリファ 本書は、2020年に出版されたNate Berkopec著『The Ruby on Rails Performance Apocrypha』の全訳です。原書は訳書と同様、著者の販売サイトで自主出版の電子書籍として出版され、現在はKindleストアでも販売されています。 The Ruby on Rails Performance Apocrypha The Ruby on Rails Performance Apocrypha: A starter guide to making Rails apps faster and more scalable (English Edition) 作者:Berkope
忙しく仕事に追われるビジネスパーソンにとって、大きなテーマのひとつが効率を上げることです。しかし、脳電気生理学者の下村健寿先生は、脳の特性を無視した方法でスピードばかりを求めても成果にはつながらないと言います。 そんな無駄な「努力」をなくすため、脳の「快感回路」というものを活用する方法を紹介してくれました。 構成/岩川悟 取材・文/清家茂樹 写真/石塚雅人 【プロフィール】 下村健寿(しもむら・けんじゅ) 1972年3月21日生まれ、群馬県出身。元英国オックスフォード大学生理学・解剖学・遺伝学講座/遺伝子機能センターシニア研究員。福島県立医科大学医学部病態制御薬理医学講座主任教授。医学博士・医師。1997年、福島県立医科大学医学部を卒業し、群馬大学医学部第一内科入局。臨床医として勤務。2004年、群馬大学医学部大学院(内科学)卒業:医学博士。同年、日本を離れ英国オックスフォード大学生理学・
はじめに こんにちは、ABEMA で Web フロントエンドエンジニアをしています、20新卒の坂上です。 ABEMA には、各日付ごと、各チャンネルごとにどの時間帯にどの番組が放送されているかを確認できる 番組表 機能が存在します。 この番組表は開局当初から存在するものの、現在までそれほど変わりはない機能です。 そのため、実装にも手が加えられておらず、数年前の React のコードがそのまま残っている箇所も存在していました。 それゆえ、コードリーディングがしづらく、実装の詳細や仕様に関して詳しく知っている人がいないという状態から、番組表のパフォーマンスが芳しくないことは課題として上がっていましたが手をつけられていない状態でした。 その番組表に対して、再レンダリングの抑制と新しく提案された CSS プロパティである content-visibility を導入しました。 結果としては、Tim
はじめに はじめまして、ホットペッパービューティーコスメ(以下HPBC)にてフロントエンドエンジニアとして学生アルバイトをしている柏です。 Webサービスで普遍的にもとめられる指標にパフォーマンスがあります。素早く表示されるWebサービスはユーザー体験が良く、コンバージョンや直帰率などにも関係があると言われています。HPBCでは、チーム一丸となってパフォーマンスの改善に継続的に取り組んでいます。 6週間のアルバイト期間で、HPBCのBFF(Backend for Frontend)の性能改善に取り組ませていただき、結果としてレスポンスタイムを200ミリ秒程度短縮することができました。本記事では、その取り組みをテーマに計測を通してパフォーマンスのボトルネックを発見する方法、そして開発の速度を落とさずそれらを解消することについて、ご紹介します。 目次 HPBCの構成と課題 Cloud Trac
Python で正規表現を書いて分析や機械学習のモデル構築、予測に活用する際には、正規表現実行時のパフォーマンスが足かせとなる場合があります。 正規表現の処理に用いられる実行時間がどのくらいになるかはテキストデータの分量や機械学習モデルの精度検証の実行回数に応じて変わってきます。 一つのテキストデータに対する正規表現の実行時間を少なくすることで、タスクによっては全体として大幅な処理時間の短縮が見込まれます。そのことによって精度検証を素早く回したり、テキスト処理実行時の前処理の実行時間を削減する等の効果が得られます。精度検証の間の実行待ち時間やバッチ・キューによる予測時の時間が減り、最終的には精度向上の機会の向上やサービスのユーザ体験の向上に繋がるというわけです。 本記事では Python を用いた場合の正規表現のパフォーマンス改善候補についてリストアップし、具体的な対応方法について見ていき
この記事は MicroAd Advent Calendar 2022 の12日目の記事です。 「Goのポインタは8バイトだから、ちょっとした構造体を値渡しでコピーするよりポインタで渡した方が早くなる」 長らくそう思い込んでいたのですが、以下の記事でポインタ渡しには意外なデメリットが多いことを知り、誤解だと気づきました。 この記事では自分なりにポインタのデメリットをまとめつつ、ポインタ渡しで本当に良いのかを確認すべきパターンを紹介しようと思います。 ポインタが実は高価な理由 ポインタが指す値にアクセスする際にnilかどうかのチェックが必ず入る ポインタがnilの場合、Goはpanic()をおこす必要があるため ポインタは動的メモリアロケーションの原因になりがち ポインタが指す値はヒープ領域に置かれがち(絶対ではないけど一般的に多い) ヒープ領域は確保にまとまったメモリの検索、解放にGCが必要
共著で執筆しました「達人が教えるWebパフォーマンスチューニング 〜ISUCONから学ぶ高速化の実践」が発売されます。紙版は6/4日発売、電子書籍版は本日5/30から発売されております。通称 #ISUCON本 です。 ISUCONを例にするWebアプリケーションの主にサーバサイドのチューニングを広く扱うユニークな書籍となっております。ISUCONに参加する方はもちろん、業務でWebアプリケーションの開発運用にあたるエンジニアまで役に立ちそうな内容が盛りだくさんになります。 見本誌が届きましたが、分厚い、そして盛りだくさんな内容となっています。 技術評論社のページ gihyo.jp Amazon 達人が教えるWebパフォーマンスチューニング 〜ISUCONから学ぶ高速化の実践 作者:藤原 俊一郎,馬場 俊彰,中西 建登,長野 雅広,金子 達哉,草野 翔技術評論社Amazon ISUCON本
フロントエンドパフォーマンスのチェックリスト2021年版(PDF、Apple Pages、MS Word)-後編 目次# 前編 準備段階:計画と指標 パフォーマンスを重視する文化、Core Web Vitals、パフォーマンスのプロファイル、CrUX、Lighthouse、FID、TTI、CLS、端末。 現実的な目標の設定 パフォーマンスバジェット、パフォーマンス目標、RAILフレームワーク、170KB/30KBバジェット。 環境の定義 フレームワークの選択、パフォーマンスコストの基準設定、Webpack、依存関係、CDN、フロントエンドアーキテクチャ、CSR、SSR、CSR + SSR、静的レンダリング、プリレンダリング、PRPLパターン。 中編 アセットの最適化 Brotli、AVIF、WebP、レスポンシブ画像、AV1、アダプティブメディア読み込み、動画圧縮、Webフォント、Goog
目次# 前編 準備段階:計画と指標 パフォーマンスを重視する文化、Core Web Vitals、パフォーマンスのプロファイル、CrUX、Lighthouse、FID、TTI、CLS、端末。 現実的な目標の設定 パフォーマンスバジェット、パフォーマンス目標、RAILフレームワーク、170KB/30KBバジェット。 環境の定義 フレームワークの選択、パフォーマンスコストの基準設定、Webpack、依存関係、CDN、フロントエンドアーキテクチャ、CSR、SSR、CSR + SSR、静的レンダリング、プリレンダリング、PRPLパターン。 中編 アセットの最適化 Brotli、AVIF、WebP、レスポンシブ画像、AV1、アダプティブメディア読み込み、動画圧縮、Webフォント、Googleフォント。 ビルドの最適化 JavaScriptモジュール、モジュール/ノーモジュールのパターン、ツリーシェイ
はじめに 自分は2021年に新卒でWeb系の開発会社にフロントエンジニアとして入社し2022年で2年目になります。 実務ではReact×TypeScriptを利用したフロント周りの開発をメインで行なっています。 今回は、現場で経験したReactアプリのパフォーマンス最適化についてまとめていきます。 この記事の対象者 Reactの初心者から中級者 Reactのパフォーマンス最適化について学びたい人 この記事の目標 Reactのレンダリングの仕組みを理解する Reactのパフォーマンス最適化の方法を知る React.memo, useCallback, useMemoについて理解する おことわり React.memo, useCallback, useMemoを使うコストについての詳しい解説 パフォーマンスの数値的な計測は行いません 上記の2点に関しては参考記事を該当箇所で貼ります。 Reac
Apple M3チップを搭載したMacBook Airは、引き続きピークパフォーマンスを維持できない/256GBモデルはSSD速度がM1モデル以下の可能性があるので、予約の際は注意してください。詳細は以下から。 Appleは現地時間2024年03月04日、昨年10月に発表したMacBook Pro (14インチ, Nov 2023)と同じ3ナノメートルテクノロジー(3nmプロセス)のApple Silicon「Apple M3チップ」を搭載した「MacBook Air (13/15インチ, M3, 2024)」の予約注文を本日より開始し、 03月08日より販売を開始すると発表しましたが、このMacBook Air (13/15インチ, M3, 2024)は引き続きファンレス仕様で、筐体がM2チップを搭載した「MacBook Air (M2, 2022)」および「MacBook Air (1
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Oracle JDKを含むOpenJDKディストリビューション(以下、JavaまたはJDK)にはJFRを筆頭にさまざまな分析ツール/仕組みがあります。 JDK7からJDK12にかけてトレンドが変わった部分もあるので、少しサマったメモを書きます。 メトリクス取得のための仕組み Javaにはパフォーマンスメトリクスを取得するための方法がいくつかあります。代表的なのは下記の3つでしょう。 JMX ログ JPLIS(javaagent) JMX Java Management Extensions(JMX)はJavaのリソース監視および管理のためのプロトコルです。簡単にいえばJava版のSNMPです。 JSR-174としてJava 1.5より取り込まれています。 Managed Bean(MBean)を利用してCPUやメモリの情報を取得したり、特定のイベント(例えば強制GC)とかを実行することも可
IT企業に多い「デスクでご飯」は最悪の選択 せっかく摂っているのに、元気がちっとも出ない。そんなランチがあります。「デスクでご飯」です。これは、最悪の選択だと私は思っています。 DeNAもそうですが、IT企業はパソコンだけでも仕事ができますから、1日中デスクにいる人も多い。弁当だけ買いに出たり、人によっては同僚に買ってきてもらって、ずっとパソコンをいじりながら食べていたりする。あるいはカップラーメンを机の下に買い置きしておいて、トイレに行くついでにお湯を入れてきて、お昼に席で食べている、という光景もよく見かけました。私は健康経営を進める上で、このような習慣をどうすれば変えられるかを常々考えていました。 時間短縮になり、それが生産性を落とさないワークスタイルだと思っているようでしたが、そんなことはないのです。むしろ、やがて生産性を下げていくことになる。一見、便利で簡単に見える裏には、不健康が
商用データベース管理システムを開発するソフトウェア企業のCockroach Labsが、クラウドのパフォーマンスをベンチマークで比較した「2022年度クラウドレポート」を公開しました。 2022 Cloud Report | Cockroach Labs https://www.cockroachlabs.com/guides/2022-cloud-report/ Cockroach Labsは2017年以降毎年クラウドのベンチマークテストを実施してきましたが、2022年度はユーザーからの質問が多かった「小規模だが数が多いノードと大規模だが数の少ないノードのどちらを使用するのが良いのか」に焦点を当てて調査したとのこと。そこでAmazon Web Services(AWS)、Google Cloud Platform(GCP)、Microsoft Azureの3つのクラウドサービスで、OLT
みなさん、こんにちは!プロダクト開発部の西原です。 現在、JMDCが保有している医療ビッグデータを活用して生活者や医療に新しい価値を提供する新規プロダクト開発チームのバックエンドを担当しております。 皆さんは普段プロダクト開発の際にパフォーマンステストはどのツールを使用していますでしょうか。私が所属する新規プロダクト開発のパフォーマンステストでは「Ddosify」というツールを使用しました。 今回はこちらの基本的な使い方についてご紹介致します。 Ddosifyとは Ddosifyは、Goで書かれたパフォーマンステストツールになります。 JSONファイルを使用してシナリオを作成することができます。シナリオを定義することで、異なるリクエストパス、ヘッダー、ボディを持つ複雑なテストケースを作成できます。 加えてDdosifyはDdosify Engine、Ddosify Self-Hosted、
株式会社overflowによって開催された、開発組織のあり方について考える1ヶ月「CTOWeek 2023 by Offers」。Week2に登壇したのは、株式会社LayerX 執行役員の名村卓氏。開発スピードを落とさないために必要な、イネーブルメント組織について話しました。全3回。2回目は、「Enabling Team」の役割について。前回はこちら。 サービスの完全なオーナーシップを持っているのはすごく大事 名村卓氏(以下、名村):それをする(認知負荷を下げる)ために何をするかというと、Cognitive Load、認知負荷は見ている領域が広がると結果的にキャパシティを超えちゃうので、そもそも絶対量を減らす必要があります。ドメインフォーカスをするんだけど、そのドメインが大きすぎるとそれだけでキャパシティがオーバーフローするので、サービスのサイズやチームが見るべき領域をできるだけ最小化して
@1000ch (id:hc0001) です。技術顧問業としては広報周りの戦略を考えていることが多いのですが、今日はエンジニアリングの話です。 ドクターズプライムのプロダクト開発の中でも、パフォーマンス上の課題を発見して改善に取り組むことがあります。今回は @oinume (id:oinume) さんから 「この辺りの実装が問題になっていそう…」 という相談があったので、私がアプリケーション全体を眺めてボトルネックになっている箇所をいくつかピックアップし修正方針を提案したのですが、 実装を修正する前に 「まずは継続的にモニタリングできる環境を準備してパフォーマンスの前後がわかるようにしましょう」 ということで原点回帰した話です。 Core Web Vitals でリアルユーザーモニタリング パフォーマンス指標とプロダクト KPI の選定 リアルユーザーモニタリングと合成モニタリング データ
達人が教えるWebパフォーマンスチューニング 〜ISUCONから学ぶ高速化の実践 作者:藤原 俊一郎,馬場 俊彰,中西 建登,長野 雅広,金子 達哉,草野 翔技術評論社Amazon 著者のid:catatsuyさんよりご恵投いただきました。ありがとうございます。実は著者の方から本を頂戴するのってはじめてです。 さて、この書籍のタイトルをはじめて見たときは「オッ、ついにISUCONの攻略本が来ましたね、これでワシも優勝間違いなしや!!」と思ったものですが実際に手に取ってみると必ずしもそうではないことに気付きました。むしろ「ISUCONで勝つための小手先のテクニック」のような話題は極力排除されており、高速かつ高可用なWebアプリケーションをどのように構築・運用していくか、というような実戦的な内容がその多くを占めています。 まず書籍の冒頭では「『Webアプリケーションのパフォーマンス』の定義」か
記事作成時点で開発中のLinux 6.8カーネルでは、ネットワークに関する部分にいくつかの重要な改良が加えられており、多数の同時接続を伴うTCPパフォーマンスが最大40%向上しているとのことです。 [PATCH v8 net-next 0/5] Analyze and Reorganize core Networking Structs to optimize cacheline consumption - Coco Li https://lore.kernel.org/netdev/[email protected]/ Linux 6.8 Network Optimizations Can Boost TCP Performance For Many Concurrent Connections By ~40% - Phoronix https://www.phoronix.com/ne
はじめまして、ホットペッパービューティーコスメ(以下 HPBC) の Web フロントエンドエンジニアとして学生アルバイトをしている三島です。3 ヶ月間のアルバイト期間で、案件に関わる機能開発や SEO 施策の検討と実装、パフォーマンス改善など様々な業務に取り組ませていただきました。本記事ではその中でも、私が取り組んだ HPBC におけるパフォーマンス改善について紹介します。 目次 1. はじめに 2. 想定読者 3. AMP とは 4. パフォーマンス改善の前提知識 5. 現状計測 6. 問題特定 7. 問題解決 8. 今後 9. まとめ はじめに HPBC の開発プロジェクトでは、Web ページを閲覧してくれるユーザーにとってページが完全に表示されるまでのスピード、つまり「パフォーマンスが大事である」という認識をチーム全体で共有しています。Web サービスのプロダクトは、機能の追加・改
search infra teamのmrkm4ntrです。我々のチームではElasticsearchをKubernetes上で多数運用しています。歴史的経緯によりElasticsearchのクラスタは全てElasticsearchクラスタ専用のnode pool上で動作していました。ElasticsearchのPodは使用するリソースが大きいため、このnode poolのbin packingが難しくコストを最適化できないという問題がありました。そこで全てのElasticsearchクラスタを専用のnode poolから他のワークロードと共存可能なnode poolへ移行しました。ほとんどのクラスタが問題なく移行できたのですが、唯一移行後にlatencyのスパイクが多発してしまうものがありました。 この記事では、その原因を調査する方法と発見した解消方法について説明します。 発生した現象 共
大阪府の吉村洋文知事は1月31日、府内の新型コロナ患者向けの重症病床使用率が40%に達した時点で、国に緊急事態宣言を要請すると発表した。東京都の小池百合子知事は病床使用率50%を要請の目安とし、愛知県の大村秀章知事は、31日の週の半ばにも緊急事態宣言を発動すべきとの考えを示した。 【写真あり】大阪府&市「万博推進局」看板の字に“物議”「もう少しキレイに見えた方が…」 全国で過去最多の新規感染者が日々記録されているが、自治体により対策や感染状況の深刻度は異なる。これまで「自治体間格差」が存在すると、メディアなどでも報じられてきた。 今回、本誌は内閣官房に勤めるキャリア官僚から、各自治体の最新のデータに基づく分析結果を入手した。数字から明らかになったのは、大阪府が全国で群を抜いてコロナ対策に遅れを取っている現実だ。キャリア官僚が解説する。 「第6波(1月~)のオミクロン株に限定した、初のリサー
こんにちは。シニアスクラムマスター(初めて名乗った!)の天野 @ama_ch です。開発本部に所属するアジャイルコーチとして、組織内を横断的に支援しています。最近は、 kintone フロントエンドリアーキテクチャ(フロリア)プロジェクトの支援に注力しています。 フロリアプロジェクトの概要はこちらの記事をご覧ください。 blog.cybozu.io 現在、フロリアには約30人のメンバーが参加して日々活動しています。チームの規模が大きくなると、コミュニケーションが難しくなり、効果的なチームワークを発揮するのがどんどん難しくなっていきます。フロリアでは、昨年後半頃からだいぶチームの規模が膨らんできたため、今年からチームを再編し4チーム体制に切り替えました。 今回は、フロリアが数十人規模でもチームワークを発揮するために、チームの設計や運用で意識しているポイントを紹介します。 目指している状態 最
揺らぐ通信インフラへの信頼 今年、最も衝撃的だったのは、相次ぐ通信インフラの障害だったのではないでしょうか? 絶大なる信頼を寄せていた通信インフラが障害で接続障害に陥る、というのは、日本人としては驚きの事態でした。 私たちの心の中には、「品質の日本」という自負みたいなものがあります。 サイレント障害 ネットワーク上で発生する、エラーとして検知されない障害を「サイレント障害」と云います。 その多くは、自社のインフラだけを見ていて、その稼働状態だけでシステム稼働の正常・異常を判断することが原因です。 携帯網については、有線回線とは異なる複雑な仕組みと、電波を使っているという事もあって、サイレント障害の検出のソリューションは、End-to-Endの通信監視・計測による手法が以前より世界で普及していました。 それを販売していたのは、ドイツにあるSIGOSという会社です。 世界で一番はじめにWebパ
フランスのArturia(アートリア)が先日発売したMiniLab 3(ミニラボ3)は、ちょっと驚愕するほどのコストパフォーマンスを持った製品でした。実売価格が税込みで18,150円前後というこのMiniLab 3は25ミニ鍵のUSB-MIDIキーボードとAnalog Lab Introというソフトシンセ、さらにAbleton Live 11 Lite、さらにはNative Instrumentsのアップライトピアノ音源であるThe Gentleman、UVIのグランドピアノ音源であるMODEL D、キーボード&パッド学習ソフトであるMelodics、そしてサンプル&ドラムループ集であるLoopCloudをセットにした製品です。 キーボードには8つのノブと4つのフェーダー、8つのパッドなどが搭載されており、各種DAWと連携してコントローラとしても利用可能。圧巻なのはAnalog Lab I
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