2027年。台湾を巡る戦いが始まろうとしている。 中国が台湾周辺の海上を封鎖し、サイバー攻撃で台湾の金融システムをまひ状態に陥らせた。パラシュート部隊は沿岸の飛行場に集結。日本からは戦闘機F35を搭載した米空母「ジョン・F・ケネディ」が全速力で南に向かっている。 これは米中台の首脳が想定している多くのシナリオの一つだ。台湾の今後を巡り緊張が高まる中、それぞれの軍隊がさまざまな事態を想定し日夜訓練に励んでいる。 中国は最新兵器や軍の近代化に巨額の予算をつぎ込んできた。だが習近平国家主席ら政府や軍の最高幹部は、人民解放軍には実戦の準備ができておらず、数年先になっても準備が整わないのではないかとの疑念を拭い去れていない。