地方鉄道は今後も必要なのか?三陸沿岸の住民と鉄道関係者に聞いた�「本当の声」 「命の道」三陸道開通で生活が変わった 三陸道の開通で大きく変化した 「鉄道? 使わないですね。クルマのほうが便利ですから」 「駅に行くぐらいなら、クルマで直接目的地に行ったほうが早い」 「盛岡行くなら、バスがあるし」 これらは、筆者が岩手県宮古市で聞き込みをして得た声だ。鉄道利用者は「鉄道は必要」と答えるのが当然だが、駅から少し離れた場所で市民に尋ねるとこのような反応だった。 宮古は、三陸沿岸にある代表的な都市の一つだ。その中心にある宮古駅は、バス乗り場が整備された交通の拠点で、三陸沿岸を通る第三セクター鉄道である三陸鉄道の本社もある。 宮古の交通状況は、最近大きく変わった。通行料金が無料の高速道路(三陸沿岸道路、以下三陸道)とつながったことで、周辺都市への所要時間が大幅に短縮され、人や物の流れが変化したのだ。