かんぽ生命保険の不正販売問題を報じた番組を巡り、日本郵政グループから抗議を受けたNHK経営委員会が、上田良一NHK会長を厳重注意した問題で、一連の経緯を「議題ではなく視聴者対応の一環」として、議事録に掲載しなかったことが30日、分かった。 経営委はNHKの最高意思決定機関。放送法は透明性を確保するため、委員長に議事録の作成と公表を義務付けている。 郵政グループ3社は昨年10月、経営委に「ガバナンス(企業統治)体制の強化」を求め、文書を送付。石原進経営委員長(JR九州相談役)は、上田会長を口頭で注意した。やりとりは議事録に掲載せず、公表していなかった。