台湾発のタピオカドリンクが日本で大ブームとなり、今年の夏はどこに行ってもタピオカタピオカ、タピオカという状況だ。台湾の有名店や日本の飲食業も競って参入し、有名人気店がオープンとなれば行列必至。そんなタピオカの発祥地・台湾では、今年7月から8月にかけて、ミシュラン掲載店として知られる北海道の梅光軒や沖縄の新麺通堂、つけ麺チェーン店三田製麺所など日本の有名ラーメン店が相次いで営業終了を発表し、現地で大きなニュースとなっている。撤退を発表したこの3つのブランドは台南で複数店舗を経営していたため、全店同時に営業終了というのは社会的に大きなインパクトを呼び起こしたのである。 皮肉なことだが、台湾タピオカブームで沸く日本とは対照的に、台湾では台湾に進出した飲食店の撤退ラッシュが起きているのである。本稿では、(上)で主に意外に低くない台湾でのコスト面から、(下)では主に経営戦略面から、日本の飲食業におけ