地下駐車場に置かれた鉄製の作品には、さびが発生していた。特に右上のダクトから外気が直撃する箇所は塩素(海塩)の影響とみられる黄色みを帯びたさびが目立つ=大阪府の公表資料から、黒川弘毅さん撮影 「美術作品に直接ステッカーが貼られている」 大阪府が公表した資料には、赤茶色にさびた作品の写真とともに、目を疑うような言葉が記されていた。 所蔵する美術作品を地下駐車場に置くなど不適切に扱った問題で、府は30日、作品の活用や保全を検討する専門家チームの中間報告を公表した。中間報告では、府が咲洲(さきしま)庁舎(大阪市住之江区)の地下駐車場に6年間も置いていた彫刻105点について、さびやほこりなど「保管環境が要因と思われる劣化」があったと指摘した。 ステッカーをはがすと、その部分は周りと比べて、さびが少なかったという。温湿度の変化も調べた専門家は「(作品のさびは)2017年以降急激に進行したと考えられ、