日本での「ソフトロック」をめぐる歴史 日本では、東芝音楽工業(現在のEMIミュージック・ジャパン)から当時リリースされたハーパース・ビザールやアソシエイションのアルバムに「ソフト・ロックの王者」「ソフト・ロックのチャンピオン」などのキャッチフレーズが付けられていた。当時の担当者の談によると、「自然発生的に流通しており、それを拝借した」という。だが日本でも世界でも、文化的ムーブメントもなく、以降もこの言葉が定着することはなかった。 1980年代なかばから、フリッパーズ・ギターやピチカート・ファイヴの小西康陽などの渋谷系アーティストがこの方面のレコードを取り上げ、その影響下にある作品を発表。また『ソフト・ロック―Soft rock A to Z』を発行した音楽誌「VANDA」がこのジャンルを積極的に取り上げ、再評価、レコードの再発売が進んだ。これによりソフトロックという名称が定着化し、現在に至