かつての蜜月関係が甦(よみがえ)ったかのようだ。日本と英国は1923年に失効するまで同盟関係にあった。太平洋戦争後は同じ民主主義的価値観を共有する国として長らく友好関係を築いてきたが、それは同盟関係と呼べるものではなかった。しかし、高まる中国の覇権主義が再び両国を急接近させている。日米同盟に次ぐ安全保障の要となりうる「新・日英同盟」関係は今後どうなっていくのか、全6回にわたり解説していく。 日英の2プラス2を演出した東郷元帥 「対馬沖海戦(日本海海戦)の約半年前に撮られたアドミラル・トーゴーだ」 ロンドン南東の郊外。子午線が通り、世界標準時を定めた旧王立天文台があり、ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)の世界遺産に登録されたグリニッジで、2017年12月14日に開催された第3回日英外務・防衛閣僚会合(2プラス2)。河野太郎外相、小野寺五典(いつのり)防衛相と、英国のボリス・ジョンソン外相、