様々な人種や民族の集まるロンドンや欧州各地などで出会った人たちの姿から、世界の鼓動や胎動を伝えるコラム。今回は亡命エリトリア人ライターの話。人権活動に従事していたが突然、逮捕・拷問された。その後、命からがら脱走し、国外に亡命。「アフリカの北朝鮮」とも言われる実態をリポートし続けている。彼が体験したエリトリアの惨状とは。 サウジアラビアを始めとする中東4カ国が、カタールとの国交を断絶すると突然発表してから、およそ1カ月が過ぎた。中東で起きた外交問題が、アフリカ北東部のいわゆる「アフリカの角」に位置するエリトリアとジブチにまで飛び火し、思わぬ余波をもたらしている。2008年に勃発した両国間の国境紛争を、これまではカタールが仲介し、平和維持軍が衝突を回避させてきていたからだ。 今回の国交断絶騒動で、エリトリアとジブチはサウジアラビアへの支持を表明。それを受けて、カタールは平和維持軍を撤退させた。