6月8日に実施された英国の総選挙では、議会での勢力拡大を狙ったメイ首相の「賭け」が大失敗に終わった。その敗因を検証すると、既存メディアにもソーシャルメディアに氾濫するフェイク・ニュースにも惑わされない、冷静な判断能力を持つ若者層の台頭が浮かび上がってくる。 6月8日に実施された英国の総選挙では、議会での勢力拡大を狙ったメイ首相の「賭け」が大失敗に終わったことに注目が集まった。メイ首相は、同19日の週に予定されていた欧州連合(EU)との離脱交渉開始を間近に控え、与党保守党の政治的な基盤を盤石にするために、総選挙の早期実施に踏み切った。だが、結果は第1党の地位を死守したものの、逆に議席を減らした上に過半数を割り込んだ。 一方、野党労働党は、2010年と前回2015年の総選挙に続き、3回連続して保守党に負け、政権奪取には至らなかった。しかし当初予測の「保守圧勝」に反して30議席増の262議席獲得
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