印刷 南京東路の歩行者天国。昼も夜も国内外の観光客でにぎわうため、ぼったくり被害に遭いやすいとみられる=上海、奥寺淳撮影 中国・上海で日本人の旅行者や出張者を狙ったぼったくりが急増している。「日本語を練習したい」などと親密に近づき、喫茶店やバーで談笑したところ、店から高額な会計を請求される手口だ。今年に入り日本人だけで計70件、1千万円近い被害届があった。 上海総領事館によると、出張で来たある男性の場合、深夜に中国人女性に片言の日本語で話しかけられた。「お茶を飲みましょう」と誘われ、喫茶店でビールを2杯注文。店の雰囲気が変だと思い、帰ろうとすると1万7千元(約21万円)の伝票が来た。文句を言ったが逃げられず、クレジットカードで払った。 東日本大震災後も日本にいるきょうだいや親類が心配だと話を振り、「心配しなくても大丈夫ですよ」と応じる日本人の同情を引く例もある。中には、1カ所目はバー