安倍晋三首相は2月10日(米国時間)に訪米し、ドナルド・トランプ米大統領と初の首脳会談を行った。トランプ氏は安倍首相夫妻を別荘に招き、トップ2人でフロリダにおいて5時間にわたるゴルフを楽しみ、両者の蜜月ぶりをアピールした。この会談について日本の新聞やテレビは、おおむね高く評価している。 だが、僕は今回の安倍・トランプ会談については評価していない。成果はあまりなかったと思う。ただお互いに意気投合しただけで、大事な問題には対峙せず、すべて先延ばしにしたからだ。 事前に懸念されていた両国間の問題について、深く話さなかった。トランプ大統領が繰り返し強調していた自動車の問題もそうだ。アメリカの対日貿易赤字の8割が自動車だという。トランプ大統領は、「日本は自動車をアメリカにどんどん輸出しているが、アメリカの自動車は日本に輸出しにくいのは不公平だ。『貿易の壁』がある」と強く主張していた。ところが、会談で