「キッチン奴隷制」も今は昔 少し前の話になるが、3月8日、ドイツ人の知り合いの女性から唐突に、「国際女性デー、おめでとう!」というメールが届き、びっくりした。「国際女性デー」など意識したことはなかったし、実際、日本でもドイツでもほとんど話題にはならない。 私の知り合いは、ソ連崩壊の後、旧ソ連邦のある国からドイツに“帰国”した人々の一人だ。 ドイツは血統主義を取っているので、先祖にドイツの血が流れていると証明された人に対しては、ほぼ無条件に帰化を認めている。連邦政治教育センターの発表では、1950年から2011年までに、ソ連邦、及び、東欧の国々から帰国した元ドイツ人の数は、450万人にも上るという。 「国際女性デー」は、旧ソ連圏では大きな意味があった。今もロシアでは、1966年以来の国民の祝日だ(スターリンが決めた)。女性はお花やチョコレートをもらい、皆から感謝される。母の日や敬老の日と少し