stod phyogsとは、チベット語で「上手方面」の意味。チベットを東西に流れる大河ヤルツァンポの上手側=西部チベット、そしてさらに西の方 にあたります。 さて、このバルティ文字ですが、どう解読したらいいのでしょうか。 実はGrierson(ed.)(1909)にはバルティ文字列の下には同じ音・内容を記したペルシア文字が付されています。これは、バルティ文字の発見者Gustafsonが付したものです。それで音がわかります。 しかし私はペルシア文字にはうといので、正確を期すためもうワン・ステップ、ヒントをもらいたいところです。探してみると、うまいことにそれがありました。これです↓。 ・Rick McGowan+Michael Everson (1999) Unicode Technical Report #3 : Early Aramaic, Balti, Kirat (Limbu), Ma