常用漢字の旧字体は何文字あるのか。「五百数十文字」と言う人もいれば、「約700文字」と言う人もいる。もちろん、字書によってもまちまちである。以前、角川新字源で旧字体を数えてみたところ、816文字あった。知る限りにおいて、「常用漢字の旧字体の数」としては、この数字が最大値である。 一方、常用漢字表において「明治以来行われてきた活字の字体とのつながりを示すために」括弧内に示された旧字体(康煕別掲字)だけを数えるなら、357文字。OpenTypeフォントの'trad'タグによってグリフが置換されるのは、常用漢字については(若干の例外はあるが)これだけである。 しかしAdobe-Japan1は、康煕別掲字以外にも数多くの旧字体を含んでおり、これらは'trad'タグによって呼び出されることはない。そこで、角川新字源の旧字体をAdobe-Japan1でどの程度再現できるのか、少しだけ試してみた。 新字