ヘリパット建設工事に伴い、車両をつり上げて運搬する自衛隊のCH47輸送ヘリ=13日午後0時59分、東村の米軍北部訓練場 米軍北部訓練場のヘリパッド移設工事で、政府は陸上自衛隊の輸送ヘリコプターを投入した。県側は前日に自衛隊ヘリ投入を検討していると説明した沖縄防衛局に対し、環境への影響や根拠法令などを説明するよう求め、現段階で「やるべきではない」と伝えていた。だが十分な説明はないまま、翌朝には陸自ヘリによる運搬が行われ、翁長雄志知事は「実に残念で、憤りを感じる」と政府の頭越しの姿勢を批判した。県と国が辺野古新基地建設問題を抱える中、翁長知事は「ある基地で行われていることで信頼関係を損なうと、他の基地についても信頼関係の中から物事を発想しにくい」と述べ、基地問題全体が悪化するとしたが、政府との認識の溝は深い。 稲田朋美防衛相による大臣命令が陸自の中央即応集団司令官に出されたのは12日夕だった。