学力より、人間力?。 小中学生と保護者を対象に香川大教育学部の加野芳正教授が行った意識調査で、親は子どもの将来像について「勉強ができる」ことより、心の優しさや規範意識を重視していることがわかった。子ども自身が抱く理想像とは異なり、加野教授は「親は人生経験から、思いやりやコミュニケーション能力が十分にないと社会でうまくやっていけない、と感じているのでは」としている。 調査は、マナーに関する意識を調べる目的で2012年6~7月に、香川と東京、長野、兵庫、鹿児島の5都県の小5~中3生と、その保護者を対象に実施。今回は中学生1726人と、小中学生の保護者2293人の回答を分析した。 保護者に「育てたい子ども像」について九つの類型を示して尋ねたところ、「とてもあてはまる」とした回答の割合が最も高かったのは、「心が優しい」で83%。「社会のルールを守る」が82・4%で続き、「勉強ができる」は22・4%