大手でもオワハラが横行(※イメージ)この記事の写真をすべて見る 2016年に卒業する学生の就職活動が、大きく後ろ倒しになったことはご承知の通りだ。経団連の「採用選考に関する指針」で、15年卒までは採用広報解禁が3年生の12月、採用選考開始は4年生の4月だったのが、16年卒からはそれぞれ、3年生の3月解禁、4年生の8月選考開始とされた。しかし、内定の解禁は例年と変わらず10月1日。8月1日に一から選考を始めていたら、10月1日に十分な学生の確保が難しいと判断した多くの企業が、水面下で早期に選考を開始していた。 アエラが大学生インターンの協力を得て、52人の就活生に取材したところ、こうした実態を背景に生じた今年特有の現象が浮かび上がってきた。「オワハラ」の横行と「隠語」の駆使だ。 例年は4月1日から大手、人気企業が採用活動を始め、それが一段落したところで中小企業が採用活動に動きだすのが一般的だ
自動貸出機を使うと1日1回3円分のポイントがたまるシステムも疑問視されている(※イメージ)この記事の写真をすべて見る 2013年4月に市の図書館運営を全国で初めてTSUTAYAとコラボし、注目を浴びた武雄市図書館(佐賀県)。しかし、そこに並ぶのは「公認会計士第2次試験2001」や、シリーズものだが全巻そろっていない「ラーメンマップ埼玉2」など、出版年度が10年以上前で市場価値が低いものばかり。市民から疑惑の声があがっている。 これらの選書について、市の教育委員会は「TSUTAYAを運営する『カルチュア・コンビニエンス・クラブ』(CCC)に委託して選書していただき、その後、市が確認しました」と話す。CCCに選書した本の購入先について聞くと、こう説明した。 「ネット中古大手『ネットオフ社』より調達。中古流通からの調達は、事前に武雄市にも承諾を得ています」 ネットオフの運営会社とは、10年にCC
リブロ池袋本店マネジャー 辻山良雄さん(42)(撮影/写真部・植田真紗美)この記事の写真をすべて見る 戦後日本を代表する書店のひとつが姿を消した。7月20日に閉店したリブロ池袋本店だ。 その発信力は、伝説となっている。リブロ池袋の1店舗のみで、浅田彰の『構造と力』(勁草書房)をいち早く何百冊も売り上げ、ベストセラーのきっかけを作った。人文・思想書の流行を牽引(けんいん)する場だった。そして突然知らされた閉店の告知。現役書店員はどう受け止めたのか。インタビュアー・木村俊介氏がリブロ池袋本店マネジャーの辻山良雄さん(42)に話を聞いた。 * * * 閉店の理由は、報道で公表されているように「西武百貨店との契約が満期に達し、その契約更新がなされなかったこと」です。うちとしては契約を更新するよう働きかけたのですが。場所などは未定ですが、今後、創業の地であるこの池袋で、新たな店舗を探しております
閉店前のリブロ池袋本店の様子。居抜きで三省堂書店がオープンした(撮影/写真部・植田真紗美)この記事の写真をすべて見る 1980年代から90年代にかけて、西武池袋店内のセゾン美術館とともに、「セゾン文化」と称される贅沢(ぜいたく)な空間を作りだしていたリブロ池袋本店が閉店した。リブロが生み、残してきたものから見えてくる戦後の書店の潮流とは何か。リブロ出身で現在はジュンク堂書店池袋本店副店長の田口久美子さんをインタビュアー・木村俊介氏が取材した。 * * * 私がリブロで仕事をしたのは76年から97年まで。93年から97年までは池袋本店の店長を務めました。あの「池袋リブロ」がなくなってしまうのはやはり残念ですよね。 ただ、西武百貨店にリブロが設立された75年当初から、百貨店の中でリブロはすでに「金食い虫」と言われ、利益の出にくい存在でした。今回の閉店に至るまでの流れにも、他業種に比べての利
「第三の人生 一発勝負してみよう」 今やベストセラー作家の内田重久さん・81歳(東京都狛江市)この記事の写真をすべて見る 小学生のときに疎開先で見つけてから所蔵している『通俗三國志』 <私の相棒> 内田さんが15年前に購入し、今も愛用しているワープロ。以前、団地の管理組合の会議の議事録をとる役についたとき、内田さんが作成した議事録は簡潔で要点を押さえていると好評だったという 大好きな「三国志」のその後はどうなったのだろうか……。そんな疑問を独学で研究した東京都狛江市の元会社員、内田重久さん(81)は、75歳のときに「一発勝負してみよう」と歴史小説『それからの三国志』(文芸社)を自費出版した。単行本と上下2巻の文庫あわせて累計17万部の大ヒットとなった。 内田さんは60歳で会社を定年退職し、その後、75歳まで簡易裁判所で裁判官の補助などをする司法委員を務めていた。 「『第二の人生』も区切りが
※イメージ インターンシップに参加して優秀さを発揮した学生は、新卒採用の選考で有利になる――。経団連が唱える指針とは異なり、水面下でそう考えている企業は少なくないようだ。経団連を慮ってアエラムック教育編集部の独自アンケートには明記できない企業の「本音」が、ここにあるのだろう。 大手保険会社の例を挙げる。この会社ではエントリーシートや面接など、内定に至るまでに「関門」がいくつもある。その各段階で、「下位の1割ぐらいは、だれを通過させるか迷ったらインターンシップに参加して『実力』がわかっている学生を優先的に選ぶ」(採用担当)と明言する。 別の有名企業では、選考中の学生を「インターンシップ組」「リクルーター組」「その他」と三つに分けて管理するという。 リクルーターとは、採用担当とは別に就活生と会う社員のこと。リクルーターに会えば、エントリーシートを提出し、会社説明会に参加して……という大多数の学
※イメージ 大学4年生の就職活動が本番を迎える。実は3年生にとっても、夏休みのインターンシップ(就業体験)参加が来年の就活に勝てる好機となる。ここで優秀な学生を探す企業もあるからだ。 インターンシップとは、大学3年生を中心に実施される「就業体験」のこと。実際の職場で社員と同じような仕事を経験し、「職業意識」を高めることを主な目的としている。経団連の指針の手引きなどによれば、参加する学生は基本的に無給で、日数は5日間以上。 ひと昔前までは大学の教員が関わり、特定の大学と企業が共同で実施する「産学連携」型が目立った。現在は政府が企業の特色を生かした多様な内容を推奨していることもあって、各企業が独自に考案したものが増えている。大学によってはインターンシップに参加することで卒業に必要な単位が与えられる。 今回、122社が回答したアエラムック教育編集部の独自アンケートで「インターンシップを実施する」
学習院大学の「メンタイ」で、壇上の4年生の「頑張るぞ!」の掛け声のあと「オー!」。3年生が右手の握り拳を強く上げる。2日間にわたり、個人面接、集団面接、グループディスカッションなどの指導を受ける(撮影/関口達朗) この記事の写真をすべて見る 就職を視野に入れて進学先も選ぶ時代。最近はどの大学でも就職支援に力を入れているが、大学によって、やはりカラーはある。 慶應大はブランド力があり、OB組織も強いため就職に強いとされているが、学生主導で自主的に取り組む。 手取り足取り指導するのは学習院大だ。5月下旬から9月上旬には内定が出ていない学生のために「就活リスタート講座」を開催、秋採用が一段落したときに未内定の学生には、一人一人に担当者をつける。 青山学院大では、就職支援プログラムを1年間に400回以上開催。「知られざるナンバーワン(企業)」「面接官の本音」など学生の興味を引くようテーマも工夫され
東京大学 東京大学アイスクールの活動では、インドの家庭を訪問してインタビューした(写真:東京大学i.School提供)この記事の写真をすべて見る これから企業や社会で求められるのは、新しいものを生み出す「デザイン力」のある人材。東大ではそうしたニーズに応えたワークショップが行われており、学生からの人気も高いという。 「移民が増える」「ロボット社会」「大地震が起こる」…。東京大学の教育プログラム「i.school (アイスクール)」のワークショップ(WS)で、小グループに分かれた学生が議論をしていた。「未来はどんな社会になっているのか、シナリオを想定。そこでは何が深刻な問題か、それをソーシャルビジネスで解決する」という課題だ。 アイスクールは、こうしたWSなどを通じて、困難な状況でも創造的な課題を設定して、解決するアイデアをデザインできる人材の育成をめざし、2009年にスタートした。インド工
ビッグデータが活用される例図版4枚とも:(『カール教授のビジネス集中講義 経営戦略』平野敦氏カール著(朝日新聞出版)より)この記事の写真をすべて見る ティム・ブラウンによるデザイン思考のためのステップ オムニチャネルの代表例 ショッピングセンターにおけるプラットフォーム戦略の例 ビジネスマンや就活生、さらにMBAの取得を目指している人が常にチェックすべきは、経営における最新キーワード。経営コンサルタント、大学教授、作家として活躍し、ハーバード・ビジネス・スクールなどでも教鞭をとる平野敦士カール氏によると「2015年はITの進化によって、経営はリアルとネットが融合した新しいスタイルに激変していく元年」とのことです。 以下の5つのキーワードはこれからの企業戦略を考える上で必須の戦略。英語表記も一緒に覚え、ビジネスのさまざまなシーンで活用できることでしょう。 ■「ビッグデータ(Big Data)
正月の箱根駅伝で初の総合優勝を果たした青山学院大学。笑顔で駆け抜けた選手たちの姿は、勢いに乗る青学大を象徴しているようだ。 一般入試志願者は2010年度の5万3225人から、13年度5万6563人と右肩上がりで、さらに増えるのではとみられている。企業から大学への求人も昨年6200件以上寄せられた。 青山学院は昨年11月に創立140周年を迎えたが、それに先立って実施されてきた数年来の改革が躍進の契機となった。陸上競技部をはじめとする運動部の強化も、その改革のひとつだった。 また、13年にはキャンパスを再配置した。それまでおもに1、2年生が神奈川県相模原市のキャンパスで学び、3、4年生が東京・青山のキャンパスで学んでいたが、人文社会科学系7学部が青山に、理工・社会情報の両学部を相模原とし、4年間を通じて同一のキャンパスで学べるようにした。 青学大の最大の強みは何だろうか。仙波憲一学長はこう話す
リハビリによって身体の機能回復をサポートする理学療法士、発達障害の子どもや認知症の高齢者らの生活を支援する作業療法士は、高齢化が進む日本でニーズがある職業だ。2013年度の合格率は、理学療法士が83.7%、作業療法士が86.6%だが、同大はれぞれ86.1%、92.7%と高い。偏差値48の健康メディカル学部の菊池恵美子学部長は、「年間約10回の校内模試と2回の業者模試を行うほか、教員1人が6人ぐらいの学生を担当するチューター制度を実施し、きめ細かな指導をしています」と話す。 この記事の写真をすべて見る 女子学生の数や比率が伸びた理由として、入試部長の加藤建二さんは、キャンパス移転や学部新設などが複合的に受験生からの評価につながったと分析する。2005年に文系学部が東京都の白山キャンパスで4年間一貫教育を開始。2008年には国際地域学部が群馬県板倉町から白山へ移転し、偏差値が47から55へアッ
■Amazonが、国会図書館のデータを利用して電子書籍を販売 Amazon.co.jpは2014年10月29日、著作権の保護期間が満了した日本の作品についてkindle版での発売を開始した。今回発売するのは、国立国会図書館が所蔵しデジタル化した「近代デジタルライブラリー」の一部で、Amazon.co.jpでは、これらのデータを電子書籍のkindleストアで、「kindleアーカイブ」として1冊100円で販売している。現時点のラインナップは日本の古典が中心で、『羅生門』(芥川龍之介)、『東海道五十三次図絵』(安藤広重)、『好色一代男』(井原西鶴)など。2014年内に1000冊以上を配信する予定という。 これらの書籍は、元々は著作権保護期間が過ぎている作品を国立国会図書館が原本をスキャンしてデジタル化し「近代デジタルライブラリー」として公開しているもので、Amazonではそれをkindle用に
カルチュア・コンビニエンス・クラブ 「新しい図書館のかたち」 カルチュア・コンビニエンス・クラブ CCCデザイン図書館カンパニー 運営企画リーダー 椎名夏代子(35) 撮影/写真部・東川哲也この記事の写真をすべて見る アエラにて好評連載中の「ニッポンの課長」。 【ニッポンの課長フォトギャラリーはこちら】 現場を駆けずりまわって、マネジメントもやる。部下と上司の間に立って、仕事をやりとげる。それが「課長」だ。 あの企業の課長はどんな現場で、何に取り組んでいるのか。彼らの現場を取材をした。 今回はカルチュア・コンビニエンス・クラブの「ニッポンの課長」を紹介する。 * * * ■カルチュア・コンビニエンス・クラブ CCCデザイン図書館カンパニー 運営企画リーダー 椎名夏代子(35) 田園に浮かぶ近未来的な建物の中は、やわらかな間接照明に彩られ、木のぬくもりを感じる。館内のスターバックスでコー
入試シーズンが間近に迫ってきた。受験生獲得を競い合う私立大は、さまざまな入試改革を進めている。大きな動きは英語の外部試験利用だ。 上智大は新しい入試方法を導入する。2月3日に、英語の試験を行わない「TEAP利用型入試」を国際教養以外の全学部で実施。上智大と日本英語検定協会が共同開発したTEAP(アカデミック英語能力判定試験)を受験し、学科ごとに設定した基準スコアを満たせば出願できるというものだ。スコアは合否に影響しない。文系学部は原則、地歴・公民・数学から1教科と国語、理工学部は数学と理科2科目の点数で合否が決まる。 「英語学科や看護学科など2次試験がある4学科は併願できませんが、それ以外の24学科は、指定された選択科目が共通していれば、一度の試験で複数学科を併願できる。そのうえ、2学科以上だと受験料が併願割引になります」(代々木ゼミナール入試情報センター統括本部長の坂口幸世氏) 河合塾の
東京都渋谷区の「はらメディカルクリニック」にも、たくさんの妊活中の女性が通う。時間を捻出して仕事と不妊治療を両立させる人も多い(撮影/写真部・植田真紗美)この記事の写真をすべて見る 「就活」や「婚活」に続き、「妊活」という言葉が一般化されつつある。かつて妊娠は「自然に」するものだった。だが、働く女性が増え、晩婚化が進み、不妊に悩む人が増えたいま、食事や体調の管理、不妊治療などを通して、「きちんと備えて」妊娠しようという女性は多い。 ただ、職場では子育て中のワーキングマザーをサポートしようという動きは市民権を得つつあるが、妊娠前の女性をサポートする意識はまだまだ薄い。「目に見えない」問題で、高度なプライバシーも関わるだけに難しい。妊活女子たちは職場で人知れず複雑な葛藤を抱えている。 東京都渋谷区に住む会社員の女性(38)は、昼休み、仕事の合間を縫ってカップ麺をかき込んでいた同僚の男性に、上司
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