オリンパス本社に家宅捜索に入る捜査員ら=東京都新宿区で2011年12月21日午前11時38分、梅村直承撮影 オリンパスの損失隠し問題で、東京地検特捜部は21日、旧経営陣による金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の疑いが強まったとして、証券取引等監視委員会や警視庁と合同で、関係先の一斉捜索に乗り出した。同社の巨額粉飾疑惑は刑事事件に発展した。 捜索対象は同社本社(東京都新宿区)のほか、損失隠しを主導したとされる菊川剛前会長(70)や山田秀雄前常勤監査役(66)、森久志前副社長(54)の自宅など。特捜部は旧経営陣の年度内の立件に向け、押収資料の分析を進める方針。 関係者によると、同社は80年代半ば以降の財テクに失敗。含み損を計上しなければならない時価会計に01年3月期決算から移行するのを機に、損失を海外のファンドなどに移す「飛ばし」を実行。06~08年、英医療機器メーカーや国内ベンチ