日露戦争後から日本は大陸に進出し、満洲国の建国を経て敗戦にいたるまで、政治・経済に限らず数多くの文化活動を展開した。これまで未開拓の分野であった満洲における出版史に光を当て、限られた諸資料を用いて満洲における出版法制や諸団体、各出版社の実態などを解き明かした通史。巻末には法令や規約、雑誌の解題などを資料編として付載する。 ★第34回日本出版学会賞奨励賞受賞! 序章 満洲出版史研究の現在/関東都督府から満洲国建国まで(第一期 一九〇六年八月から一九一九年四月/第二期 一九一九年四月から一九三二年三月〈満鉄附属地/関東都督府の設置/他〉)/満洲国草創期の出版統制(第三期 一九三二年三月から一九三六年九月〈改正「関東洲及南満洲鉄道附属地ニ輸入若ハ移入スル出版物取締規則」の成立/他〉)/出版事業の高まりと出版諸団体の成立(第四期 一九三六年九月から一九四一年一月〈満洲弘報協会の創立/「軍隊教育用図