熊本地震による文化財被害について学ぶ研修会=19日、大津町 熊本地震による大津町の文化財被害について学ぶ研修会が19日、町立おおづ図書館であった。まちづくり団体「町協働の会」が町教育委員会と開催。町民ら約20人が参加した。 町歴史文化伝承館の飯冨英博館長(58)が町内50以上の史跡や寺社で被害が出ていることを、写真を交えて紹介。「町内の神社のほとんどの鳥居が倒壊するなどして失われた」と話した。 1830年築造の母屋や築240年以上の蔵で瓦や壁が崩れ落ちた国指定重要文化財「江藤家住宅」や、裏の崖から落ちた巨大な岩が本殿をつぶした瀬田神社の写真が写し出されると、会場からため息が漏れた。 江藤家住宅や、地震で幹線水路22カ所が損壊した農業用水路「上[うわ]井手」の歴史を町文化財保護委員の村下洋一さん(70)が解説。会場では紙相撲や史跡カルタ体験などもあった。(岩崎健示)