斎藤隆の引退セレモニー「1970年、この地に生まれ、この体、鍛え上げた先に『奇跡』があり、苦しい先に『栄光』があることを学びました。・・・」 不覚にも涙がこぼれた。 10月4日、東北楽天ゴールデンイーグルスの斎藤隆投手(45)の引退セレモニーでのスピーチのことだ。 斎藤隆は、東北高校、東北福祉大学を経て、1992年、大洋ホエールズ(現・横浜DeNAベイスターズ)に入団、2年目から先発ローテーション入りし、速球とスライダーを武器に日米で活躍した右の本格派投手だ。1998年には、横浜ベイスターズが日本一に輝いた日本シリーズで2勝を挙げ、その後、米国にわたり7年間でメジャー5球団で活躍した。 プロ野球界で弁護士に限って球団との代理人交渉が解禁されたのは2000年のシーズンオフのこと。その年は10人の選手がそれぞれ10人の弁護士を起用したが、筆者もその最初の代理人の1人となる機会を得た。依頼者は当