2022年、新しい「学習指導要領」が全国の高校で導入される。大きな変更があったのが「国語」で、これまで文学作品などを素材に、文章内容の理解に主眼を置いてきた国語教育に対し、「論理的・実用的な文章」であったり、文章のスタイルであったりをも学ぶかたちに代わっていくことになった。 「論理的な文章」とは法律文や説明文、論説文など、「実用的な文章」とは広告やマニュアル、カタログなどのそれを指す。一方で文章のスタイルとは、そのメッセージがどんな形式で伝達されているかを指す。「文学作品のない国語なんて!」と早とちりしないでほしい。この変更には意味と背景がある。 これらはどれも、情報化が進んだ社会のなかで、私たちがさまざまなメディアからのメッセージを適切に読み解いたり、あるいはそれを適切に発信したりできるようになるのに不可欠なもの。いわばそれは、現代的なメディア・リテラシーの養成を目的とした変更である。だ