未発表の俳句24句を公表 セゾングループ元代表で昨年11月に86歳で亡くなった、詩人で作家の辻井喬(本名・堤清二)さんの生前最後の作品を含む未発表の俳句24句が見付かった。死去から半年を前に、妻の麻子さんが毎日新聞での公表を許可した。最後の6句は2012年1月の句会で詠まれた作品で、東日本大震災後の世を「哀しき平和かな」と憂う句もあり、多才な文人の孤独と寂寥(せきりょう)がにじんでいる。 西武百貨店を中心に巨大な流通グループを築いた辻井さんは、詩集「異邦人」(1961年、室生犀星詩人賞受賞)、小説「父の肖像」(2004年、野間文芸賞受賞)などの作品でも知られ、毎日出版文化賞の選考委員も務めた。