抗生物質が効かない細菌「NDM-1」、大人の事情で対策は進まず2012.02.02 21:00 福田ミホ 恐ろしいことになっているのに...。 世界でもっとも人口密度の高い都市のひとつ、ニューデリーは常に公衆衛生上の問題を抱えていますが、その中でも、現在問題になっている細菌は緊急度の高いものです。その細菌は広く使われている15種類の抗生物質をも分解してしまう「NDM-1」と呼ばれる遺伝子を持っており、感染した人に抗生物質を投与しても効かないのです。この遺伝子を持つ細菌自体をNDM-1と呼ぶこともあります。 雑誌「The Atlantic」によれば、インドでは薬剤への耐性を持つ細菌が水たまりや水道水から検出されており、そのうち、13パーセントがNDM-1遺伝子を持っています。NDM-1遺伝子を持つ細菌に感染した人が病院に行っても、現状では医師にできることはほとんどありません。通常は最終手段と