銃・病原菌・鉄 1万3000年にわたる人類史の謎 ジャレド・ダイアモンド 草思社 2000 Jared Diamond Guns,Germs,and Steel 1997 [訳]倉骨彰 装幀:間村俊一 2つの脳をもつジャレド・ダイアモンドの 10年前の噂の名著である。 本書においてわれわれは 忘れていた「文明の本質」の何たるかを、 新たに告知されることになる。 世界の力が「銃と病原菌と鉄」によって、 1500年代に“転換”されてしまったことを思い知る。 グローバリゼーションの進捗には、 特異な宿命がはたらいていたことを知らされる。 しかしこの本、日本では 誰がちゃんと読んだのだろうか。 1532年11月16日が旧世界と新世界が出会った劇的な瞬間だった。スペインの将軍ピサロがペルーの皇帝アタワルパをカハマルカで捕らえ、ここに神聖ローマ帝国カール5世であってスペイン王カルロス一世の帝国が、アメ