月が地球の影にすっぽりと入って赤銅色になる皆既月食が21日夕、ほぼ全国で起こる。日本で皆既月食が見られるのは2007年8月以来。国立天文台は一般から観測結果の報告を受け付けるキャンペーンを実施する。担当者は「風邪をひかないよう、暖かい服装で楽しんで」と呼び掛けている。 国立天文台によると、皆既月食は21日午後4時40分から同5時53分まで。東日本ではほとんどが欠けた月が昇って間もなく皆既に、西日本では月が地平線の下にあるうちに皆既月食が始まり、沖縄県の一部だけは、皆既が終わってから月が昇る。部分月食は同7時ごろまで続く。 皆既月食は、太陽と地球、月がこの順で一直線に並び、地球の影で月面が覆われる現象。地球の大気で屈折したわずかな太陽光が当たり、赤銅色に見える。大気のちりや湿度などの条件で色合いは変化する。 日本で次に皆既月食が見られるのは11年6月16日の明け方で、西日本を中心に観察できる