北陸地方のとある街に住むかずと氏は40代半ば。一回り年下の相方と暮らすゲイの男性である。彼は、『新潮45』2018年8月号に掲載された杉田水脈論文が、LGBTに対する差別だと猛烈な批判を浴びたことに、当事者として大きな疑問を感じた。 この思いを自身のブログにぶつけたところ、その文章が『新潮45』編集部の目に留まり、「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」と名付けた10月号の特集の7名の執筆者の一人になった。しかし、当事者であるかずと氏のこの論文は、なぜか黙殺されてしまった。 私は彼に会いに、北陸の街を訪れた。駅に出迎えてくれた彼は、感じのいい小柄な普通の男性である。彼は「ホモも単なる男です」という。「ホモ」という言葉は最近、差別語ともいわれるが、彼はあえてこの言葉を使う。そして、「私はLGBTとは無縁なホモにすぎない」ともいう。 「気がつけば、当事者とは無縁なところに、LGBTなんていう世界
9月一杯でTBSの報道番組「報道特集」のキャスターを降板させられた金平茂紀が、9月22日に行われた旧統一教会の会見に姿を現した。 教会側は冒頭でこう発言した。 「今回の安倍元首相の銃撃事件以降、様々な報道を通じて世間を大変お騒がせしましたこと、ならびに日本国政府、そして国会議員の皆さまに大変なご迷惑をお掛けしましたことを心からお詫び申し上げます。大変申し訳ありませんでした」 これに対して金平は感情をあらわにした。 「過去の教団の加害行為によってひどい目に遭った人に対する謝罪がなかった」 「テレビの報道の立場から被害者、元信者の方から被害の実態を取材した実感と、(教団側の)今後の改革と称するものの方向が、あまりにも落差がありすぎて頭がクラクラする思いですよ。一体何を考えているんだと思いますね」 この金平の発言を聞いて、私のほうこそ頭がクラクラした。 金平茂紀こそ、凄惨な事件の無辜の被害者を蹂
私は32年ほど報道の世界に身を置いているが「ケツ舐め記者」という単語は耳にしたことがない。金平の造語か金平の界隈で通用する、気に入らない記者を揶揄する誹謗タームなのだろう。 最初の投稿で金平は、元NHKの政治部記者、岩田明子氏が書いた『文藝春秋』の記事のリンクを最後に張り付けていた(のちに削除)。女性の「ケツ舐め記者」が岩田氏を指すことは、明白である。 岩田氏といえば、NHK政治部の女性記者で、暗殺された安倍晋三元総理の番記者を長く務め、NHKの中では「最も安倍元総理に近い記者」と呼ばれていた。 TBS政治部にいた私も、森・小泉内閣で安倍氏が官房副長官を務めていた頃から安倍番を拝命していたから、岩田氏のことはよく知っている。同じ政治記者として、またテレビジャーナリストとしてある種のライバルだったし、第三者からは「犬猿の仲」とも言われていた。 そういう経緯だから、私と彼女は官邸や外務省などを
全国47都道府県庁で公費によって購読されている政党機関紙のなかで、日本共産党機関紙「しんぶん赤旗」の部数が突出していることに注目し、世界日報「しんぶん赤旗」問題取材班は、3年あまり調査取材を行ってきた。 2017年度の調査では、全国の都道府県庁の共産党系機関紙(日曜版、県版を含む)購読部数の総合計が1021部に達しており、年間の総支出でざっと3200万円を超える金額だった。それが毎年、都道府県民の血税から“知らない間”に出費されていたのである。 昨年は、同党機関紙を20部以上購読していた千葉、神奈川、北海道など14都道府県を対象に調査。今年度も同じ14都道府県を調査し、購読部数に変化があるか調べた。その結果、大きく減紙した県庁と、ほとんど変わらない、あるいは増紙した県庁のほぼ二つに分かれることが分かった(下の表参照、一部調査中)。 問題を重視し、議会で是正を求める動きに出た千葉県庁では部数
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