アマチュア無線愛好家の名古屋市天白区久方、村松健彦さん(81)が、これまでに収集した約3000本の真空管を電気通信大学の博物館(東京都調布市)に今春寄贈するのを前に、自宅に併設する「無線部屋」で6日から1か月間、自慢のコレクションを公開する。 村松さんは、中学生の時、戦後の焼け野原にあった真空管などの部品を使い、ラジオを製作したのをきっかけに、真空管の収集を始めた。露天商で米国製のメタル真空管を手にした時、「まるで宝石に魅了されたようだった」と振り返る。 真空管の魅力について、村松さんは「職人の仕上げた真空管は芸術作品そのもの。電気を通すとフィラメントが光り、その瞬間を息を止めながら見ることに魅せられた」と話す。 真空管収集と並行して、没頭したのがアマチュア無線。アマチュア無線に必要な受信装置をそろえるため、学生時代は親類の氷屋で氷の運搬を手伝ったほか、米軍の安い中古品を求め、当時住んでい