米国生まれの音楽、ヒップホップが中国の若者に受けている。中国語で「●(口へんに喜)哈(シーハー)」。等身大の自分をさらけ出すスタイルが人気の秘密だ。当局が規制に乗り出しても、熱気は衰えない。(北京=延与光貞) ライブが始まった。ズンズンと低音が響き、カクテル光線を浴びて男性グループ「クレージーファミリー」が歌い出す。 ♪マネー、マネー、マネー…… Tシャツに野球帽、サングラスにダボダボのズボンという格好だ。 「用意はいいかい?」 「スゲーだろ?」 ここは北京、印刷工場跡地のライブハウス。聴衆は100人ほど。多くは10代、20代の若者だ。控えめだが曲に合わせてリズムをとる人もいる。 話を聞いてみると、米国のストリートバスケットボールの動画で流れるヒップホップを聞くうち好きになった人が多かった。 昨年は「ヒップホップ元年」と言われた。ネット番組が始まって人気に火が付いたためだ。番組に出演した歌