レイ・デイヴィス。 言わずと知れたイギリスを代表するロックバンド、キンクスのフロントマンである。 1964年のデビュー以来「You Really Got Me」「All Day and All of the Night」「Tired of Waiting for You」といった初期の“キンキーサウンド”によってヒットを連発していた彼らは、当時イギリスで活躍していた他のロックバンド同様、歌詞の内容よりもメロディーやノリの良さ(リズムアレンジ)に重きを置いていた。 「You」「Me」といった2つの単語を、ディストーションの効いた3コードに乗せながら、強烈なラブソングに仕上げることが特徴だった。 そんなキンクスにとっての“最初の変化”は「A Well Respected Man」という楽曲の発表から始まる。 1965年の11月にアメリカのみでシングルカットされヒットを記録したこの曲以降、彼は“