イギリスでは現在、2010年代半ば以降、同国の音楽シーンを席巻したグライムリバイバルの人気がピークを迎え、それと入れ替わる形で新たに「UKドリル」と呼ばれるジャンルが台頭し、人気になっています。 昨年あたりからUKドリルを特集するメディアも増え、今年5月に行われた“イギリスのグラミー賞”と言われる音楽賞「Brit Awards」でもUKドリルアーティストがノミネートされるなど、今ではUKドリルは、ポップミュージックのひとつとして、同国の音楽ファンの間で認知されています。 UKドリルはイギリス発祥のヒップホップのサブジャンル 2012年(もしくは2014年)にサウスロンドンで誕生したと言われるUKドリルは、シカゴ発祥のヒップホップのサブジャンル「ドリル」とUKのギャングスタラップでDrakeとのコラボでも知られるGiggsに代表される「ロードラップ(00年代中期頃にサウスロンドンで誕生。犯罪
最新かつ最高のUKドリルチューンを探しているなら、Pressplayをチェックすれば間違いない。このYouTubeチャンネルは、UKドリルの数々のヒット曲をより広いオーディエンスへと届けており、週200万にも及ぶビュー数を獲得。ヘッディー・ワン、67、スケンド&AMなど、UKドリルの顔と呼べるアーティストたちの新曲が絶えず公開され、ラスの「Gun Lean」は全英シングルチャートでトップ10入りを果たした。 そしてPressplayは2020年6月、UKドリルシーン初となるコンピレーションテープ『The First Drill』をリリース。本作には、V9、クウェンフェイス、スケンド&AMなど、UKドリルで今もっともアツいアーティストたちが名を連ねている。 本作のリリースを祝して、私たちはできる限り多くの収録アーティストにインタビューをし、好きなドリルチューンを尋ねた。インタビューにはPre
ブルックリンドリルの旗手、Pop Smokeが殺害されてから5カ月が経つ。彼の強みは唯一無二の低音ヴォイスで紡ぐ極太のフローだ。7月3日にリリースされた彼の遺作、『Shoot For The Stars Aim For The Moon』でも、存分にその声が聴ける。50 Centがエグゼクティブプロデューサーを務めたこのアルバムと、ブルックリン・ドリルの魅力、彼の死因を綴ってみたい。 文 : 池城美菜子 シカゴ〜ロンドン〜ブルックリンへと伝染し、いまや世界で同時多発的にアーティストや曲が出ては絡み合うドリルシーン。そのなかで、2019年に“Welcome to The Party”で一気に注目を集めたのがPop Smokeだ。Youtubeで検索し、イギリスから購入したタイプビートを使用していることもニュースになった曲である。結果的に808Meloのトラックに乗って、ブルックリンにいながら
記事の内容を動画でもご紹介しています。 皆さんこんにちは。今回は、近頃ニューヨークのみならずアメリカ中で人気を博しつつある”Brooklyn Drill(ブルックリン・ドリル)”というジャンルについて、3人のラッパーを取り上げながらご紹介していこうと思います。記事の最後に、今回ご紹介させていただいた楽曲や、今後要注目のニューヨーク出身アーティストの楽曲を集めたプレイリストのリンクを貼っていますので、最後まで読んで頂ければ嬉しいです。それではさっそくいきましょう。 そもそもドリルミュージックって? ドリルミュージックとは、2010年頃にイリノイ州シカゴで生まれたとされる、主に暴力や殺人などをテーマとしたヒップホップのサブジャンルのことを指します。Chief KeefやLil Durkらの台頭は記憶に新しいですが、彼らこそドリルシーンの立役者です。そんな彼らの功績もあって、ドリルミュージックは
2020年2月に銃撃され、20歳の若さでこの世を去ったラッパーのポップ・スモーク(Pop Smoke)。彼は、ヒップホップ/ラップ・ミュージックの新潮流〈ブルックリン・ドリル(Brooklyn Drill)〉の旗手として注目を集めていた。ポップが亡くなってからもその勢いはやまず、ブルックリン・ドリルが発展していっている状況は、こちらのコラムでお伝えしたとおり。 今回は、ブログ〈にんじゃりGang Bang〉で知られる書き手のアボかどがブルックリン・ドリルのルーツを探った。なぜ米NYブルックリンという街で生まれた音楽にUKドリルのビートが取り入れられたのか? その背景には、ブルックリン・ヒップホップとレゲエとの深い関係性や長い歴史があった――。 *Mikiki編集部 ブルックリンとUKの共通点はカリブ系の多さ 故ポップ・スモークのブレイクにより注目を集めたNY発のヒップホップのサブ・ジャンル
いま注目のヒップホップ・シーン、ブルックリン・ドリル 2019年から急激に国際的な耳目を集めたヒップホップ/ラップ・ミュージックのローカル・シーンがある。そう、ブルックリン・ドリルだ。 〈NYドリル〉とも呼ばれるブルックリン・ドリルは、すでにFNMNLやXXS Magazineといった国内メディアが取り上げているので、ご存知の方も多いだろう。また2020年2月、シーンの代表的なラッパーであるポップ・スモークがLAで銃撃されて、20歳の若さで命を落としたことは、皮肉にもその音楽が注目されるきっかけのひとつになったかもしれない……。 今回は、そのように話題のブルックリン・ドリル・シーンを代表する10曲を選んでみた。 シカゴからロンドン、そしてNYへ――ブルックリン・ドリルの成立 NY、しかもブルックリンという限定的な土地性やカルチャーと強く結びついたこの音楽/スタイルは、成立過程がとてもおもし
“Welcome To The Party”の大ヒットによって一躍スターとなったPop Smokeを筆頭に、現在のヒップホップシーンの中で一つの大きな波となったブルックリンドリル。シカゴ、UKに続き新たに生まれたブルックリン独自のムーブメントは、一体どのようにして発展したのだろうか? そもそも「ドリル」というジャンルは2010年前後、Chief Keef、Lil Reese、G Herboらシカゴのラッパーたちの登場によって成立した。Young Chopに代表されるプロデューサーたちによる凶悪な雰囲気が際立ったビートの上で、極度に暴力的な内容をリアルかつ詳細にラップするスタイルは衝撃的であり、その流れはロンドンへと波及。1011、67といった匿名性の高いグループ名、グライムのビートやフロウとの合流などを経て、独自の「UKドリル」シーンが形成されている。 そして、2017年にブルックリン出身
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