パパに いつ その時がきても… という そんな頃 すでに ふたり 暗黙の了解のような せつないおもい と過ごしていた頃 パパに ふたたび 歌をうたってあげるようになっていた 最後の入院は ものがなしいような ちいさな古い病院 個室を 真っ暗にして 喧嘩腰みたい 大声で パパと問答… くりかえした ずっと ずっと 話した なんでも おもいつくまま たくさんたくさん話した… その時 に 近づき… 激しかったパパの 言葉は 落ちつき 言葉は やさしく やさしくなっていった 音 映像 一切拒否 だったパパに うたうよー! なにがいい?? と てづくりの お歌の本?から ちょっぴり うたっては パパの顔 表情 うかがう… やめろとは言わないことを いいことに しばらくは ひとりで 真剣に うたいつづけた 一日 一日 なんか不思議に 上達しながら… 冬の夜は早く 毎日が 一日 一日が 一日きりの 尊い