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ブックマーク / blog.goo.ne.jp/ikedanobuo (5)

  • ツイッターはなぜノイズが少ないか - 池田信夫 blog

    ゲーム理論にメカニズムデザインという分野がある。これ自体は非常に数学的に高度なので、一般の読者にはおすすめできないが、基的な考え方は福祉経済学を拡張した規範的ゲーム理論だ。普通のゲーム理論は、あるゲームのルール(利得行列)のもとで人々が合理的に行動するとどうなるかという結果を予想するが、メカニズムデザインでは逆に、望ましい結果を実現するゲームのルールはどのようなものかを考える。 最近、2週間ほどツイッターを使ってみて、意外にノイズが少ないことに気づいた。直感的には、断片的な「つぶやき」を全世界に発信できるとノイズだらけになりそうなので、私もアカウントをとったまま休眠状態だった。しかし先週のネットラジオで聴取者の反応を募集するために使ったら、意外にちゃんとした意見が集まった。これについて先週のASCII.jpで書いたら、いろんな反応がきた。 Dankogaiは「たとえ@celeb 三国

  • 本気で巨大メディアを変えようとした男 - 池田信夫 blog

    きわもの的なタイトルで損をしているが、内容は島桂次会長時代を中心に、戦後の放送史の一面を内側から書いたもの。著者は島の側近だったので、やや好意的なバイアスもあるが、島を通してNHKの組織としての欠陥と戦略の誤りを的確に指摘している。 島は超大物の派閥記者で、大平政権や鈴木政権では閣僚名簿をつくり、局長のころからNHKの会長人事を決める実力があった。私も現役時代に話を聞いたことがあるが、一見めちゃくちゃのようで、実は先見性があった。当時の経営委員長だった磯田一郎(住友銀行頭取)が、「NHKの経営陣の中で民間企業も経営できる能力のあるのは島さんだけだ」と評価していた。 ある意味では、島のような人物が絶大な力をもったことが、NHKの欠陥をよく示している。戦後初のNHK会長は民間人からなる「放送委員会」によって選ばれたが、その後は実質的に首相官邸と郵政省によって選ばれるpolitical ap

    utalab
    utalab 2009/07/06
  • コンビニという名のヤミ再販 - 池田信夫 blog

    セブン・イレブンがフランチャイズ(FC)の値引き販売を制限していた問題で、公取委が排除措置命令を出したが、これは単なる弁当の売れ残りの問題ではない。そもそも部側が主張するように「対等の契約」であるなら、なぜコンビニの商品はすべて定価でしか売っていないのか。FCとの契約には定価販売の義務はないので、どんな商品を安売りしようとFCの自由なはずだ。さらに奇妙なのは、部は何のために安売りを禁止するのかということだ。FCが部に支払うロイヤルティは、 (売り上げ−仕入れ原価)×0.4〜0.5 だといわれるが、売れ残っても返品できないので、仕入れ原価は変わらない。売り上げには売れ残った弁当の代金も含まれるので、廃棄して0円になるより半値で売ったほうがロイヤルティも増える。したがって合理的に考えれば、部が安売りを奨励して少しでも売り上げを増やしたほうがいいはずだ。では、なぜ安売り規制をするのか

  • 官僚たちの夏 - 池田信夫 blog

    TBSで『官僚たちの夏』という連続ドラマが始まった。多少は皮肉をまじえているのかと思ったら、原作以上に産業政策バンザイで驚いた。いまテレビ番組をつくる世代には、あの時代の失敗の体験が受け継がれていないとすると、困ったものだ。 城山三郎の原作(1975年)は、佐橋滋という実在の通産事務次官をモデルにしたもので、私の世代には、この小説に感動して大蔵省を蹴って通産省に入った学生もいた。小説はかなり史実にもとづいているが、このドラマは冒頭に出てくる「国民車構想」からして完全なフィクションだ。通産省がそんな事業を推進した事実も、そういう自動車が試作された事実もない。むしろ自動車は、失敗だらけの産業政策の中で役所が干渉しなかったから成功した数少ないケースだ、というのがポーターなどの評価だ。 原作の中心になっているのは、1962年に佐橋が立案した特振法(特定産業振興臨時措置法)で、企業の合併などによ

  • 終身雇用という幻想を捨てよ - 池田信夫 blog

    元同僚から送ってもらったNIRAの緊急提言は、よくできている。内容はおおむね経済学者のコンセンサスだが、長期雇用だけを「正規雇用」として転職を悪とみなす労働行政を変えるべきだと明確に提言し、flexicurityの理念を掲げたことは注目に値する。 この表でもわかるように、終身雇用と呼べるような実態は従業員1000人以上の大企業の男性社員に限られており、その労働人口に占める比率は8.8%にすぎない。これは戦後ずっと変わらない事実であり、終身雇用が日の伝統だなどというのは幻想である。しかも次の図のように、この30年間で産業別の成長率は大きく差がついている。全産業で一律に雇用を守ることは不可能であり、労働市場の硬直性が労働生産性を(したがって成長率を)制約している。 図のように生産性格差が大きく開いている現状では、雇用政策は衰退産業から成長産業に労働力を移転する産業政策の役割も果たす。かつ

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