2015年7月14日に締結された核合意により、果たしてイランは「変わる」のであろうか。この合意は一方では「歴史的合意」と高く評価されながら、他方では「歴史的失敗」と批判する声も上がるなど、その評価は二分されている。この合意の批判者は、「イラン核開発問題」は核不拡散の問題にとどまるものではないと指摘して、今回の核合意は核不拡散以外のイランの「問題行動」を、何ら変えるものではないと主張する。そして今回の合意では、「イラン問題」は解決されていないばかりか、これにより勢いづいたイランが地域のさらなる不安定化を煽ることにもなりかねない、と警告している。 しかしこれら一連の批判は、今回の合意はイランがすでに「変わった」、あるいは少なくとも「変わりつつある」からこそ可能であったという点に、十分注意を払っていない。イラン・イスラーム共和国体制自体は確かにかつて革命により樹立され、革命直後はその「輸出」も掲
2015年6月4日 田中 宇 5月17日、米軍が指導するイラク政府軍の約1万人の部隊が、イラク中部のスンニ派の都市ラマディで、自分らの10分の1しかいない千人程度の過激派テロ組織「イスラム国」(ISIS)と戦って敗北、敗走し、ラマディはISISの手に落ちた。米国とイラクにとって、昨年6月のモスル陥落以来の大敗北だ。イラク軍は装甲車大砲など大量の兵器を置いて敗走し、それらの兵器はすべてISISのものになった。ラマディは、首都バグダッドから130キロしか離れていない。東進を続けるISISは、イラクを危機に陥れている。 (Iraqi Troops Abandon US-Made Tanks, Artillery to ISIS in Ramadi Loss) (ISIS Overruns Iraqi Defenses East of Ramadi) (US-led coalition again
イラク情勢 2015年03月19日 11:12 イラクIS イラク情勢につきアラビア語メディアからとりまとめたところ次の通りです。 それにしても、ティクリートの奪還まじかと言うイラク政府側の声明や、増援部隊の到着を待って攻撃再開などと言う説明があってから、かれこれ1週間近くなると思われますが、ティクリートに関して大きな動きはなさそうです。 他方ペッシュメルガはキルクーク周辺でISと激しい戦闘を続けて、地歩を広げているようで、矢張り頼りになるのはクルド勢力だけと言うことになるのでしょうか?それにしても3万と言われた大軍を、ティクリート周辺に張り付けておくだけでも、ロジとかの負担は大きいと思うのですが、その辺良く判りません。 また、ティクリート攻略がモースル奪還への第一歩とされていましたが、ティクリート戦線が停滞しているのに、イラク軍ヘリがモースル上空で、モースル奪還作戦は近い、と言うビラを散
イラク情勢 2015年03月10日 10:14 イラクIS イラク情勢につきアラビア語メディアのネットからとりまとめたところ次の通り。 なお、ティクリート奪還作戦については、下記の報道がありますが、CNNの0700放送は現地特派員の言として、イラク軍等はティクリートを包囲したが、イラン人顧問等の存在が目立つと報じていました。この点、米統幕議長も重大な懸念を表明した模様です。 イラク情勢は益々、イランの役割、シーア派とスンニ派トン関係等、イラクの昔から保有する問題が再び頭をもたげて来た感じがします。 ・イラク軍、シーア派民兵、スンニ部族兵等は、ティクリートの周辺を制圧しつつ、ティクリートへの包囲を狭めつつあるが、2日間の激しい戦闘の末、9日同市から10km地点のal alam の中心にまで到達し、イラク国旗を掲げたと発表した。(但しこの点独立筋が確認していない) この町の大部分の住民はal
イラク情勢 2015年03月09日 14:43 イラクIS イラクではティクリート奪還作戦に加え、アンバール県でも、バグダッドの近辺でも激しい戦闘が続いている模様です。 イランのイラクに関する野望については、下記イラン大統領補佐官の発言と言うのが本当であれば、非常に危惧される発言だと思います。 ・イラク首相は、イラク治安部隊は、サラハッディーン、サマッラー、アンバールの西、ファルージャの東の4正面から同時にISに攻撃をかけており、サラハッディーン解放作戦は計画通りに進んでおり、ISに対する勝利も近いと語った。 ・現地作戦本部では、イラク軍は4方面からティクリートを包囲していると語った。また多数のISメンバーがalam 市の包囲から逃れて敗走しつつあるとしている。 ・他方別の報道では、ティクリート近辺では、特にal dur 市を巡り激しい戦闘が続いていて、 ISは頑強に抵抗していて、イラク軍
ティクリート奪還作戦(アラビア語紙ネットの解説) 2015年03月08日 21:35 イラクイラン al qods al arabi net は、ティクリート奪還作戦の重要性とイランの関与と今後の影響力増大に関する危惧についての記事を載せて居るところ、なかなか面白い記事につき、要点のみ次の通り。 ティクリート奪還作戦は次の点から非常に重要と見られている ・ティクリートはシーア派の聖地であるサマッラと石油施設のあるbejiの中間地点にある戦略的、経済的、シンボル的に重要な都市である ・bijiの油田地帯の治安悪化で、イラクは中部および西部に石油製品を供給するためトルコから石油を輸入している。 ・その奪還はISに大きな打撃を与えモースルの奪還の第1歩となる ・サッダムの生地としてのシンボル的重要性がある その重要性を反映して、今回の作戦はほぼイラク勢だけによるものとなっていて、イラク軍に、シー
シリアのイラン支持継続に関する懸念 2014年12月20日 17:04 シリアイラン 先ほどシリア情勢のところで、イランやロシアのシリアに対する支援は継続しているのだろう、と自問しましたが、al arabiya net の新しい記事は、まさしくシリアの財界筋が石油価格の低迷でイランの支援が同じ水準で継続するのか懸念しいていると伝えています。 記事の要点は以下の通りですが、確かサウディ等がOPEC会合で産出量の据え置きを決めた時に、米国の為にロシア経済を狙った措置だという評論があったかと思いますが、イランもロシアもともに石油輸出に外貨を頼っている国で、どちらも自国通貨が急落する等、経済困難を抱えているので、アサドとしてもやきもきしていても不思議はないと思います。 もし、サウディがイランとロシアを狙い撃ちにして、産油量の維持を決めたとすれば、非常に高等な米国支援も兼ねた石油外交だと思いますが、
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く