「Webは今,ライフログを必要としている」---。2009年4月23日,ITproビジネス・カンファレンス「ライフログ・サミット2009」の基調講演にITジャーナリストの佐々木俊尚氏(写真)が登壇。個人の行動をデジタル・データとして記録した「ライフログ」が,なぜ今注目を集めているのか,また,プライバシー侵害などの問題とどのように折り合いをつけるべきなのかを述べた。 「日経コミュニケーション」に“ライフログ”という言葉が初出したのは2008年秋のこと。この頃からライフログは急速に注目され始めた。その理由について佐々木氏は「Web2.0の弊害を克服しようとするフェーズに入ったため」と説明する。Web2.0によって,個人が発信する情報が格段に増加し「情報大爆発が起こった」(佐々木氏)。その結果,情報が多くなりすぎて,人々は適格な情報に到達するのに苦労している。「一人ひとりに,適格な情報をピンポイ