私が『週刊将棋』(駅の売店などで販売)で不定期に連載している「丸の眼」という評論コラムで、現在は新天地で活躍している元奨励会員の人たちを紹介する記事を2月から隔週で書いています。 今週号(3月14日号)では、大手テレビ局のTBSに勤務している朝比奈和夫さん(写真・下)を紹介しています。※写真の人形はTBSのマスコット人形「ブーブ」。 朝比奈さんは15歳のときの1980年(昭和55年)、佐伯昌優九段門下で奨励会に6級で入りました。同期生には日浦市郎八段、佐藤秀司七段、中田功七段などがいました。奨励会では5級へすぐ昇級しましたが、以後は不成績が続きました。そこで挫けずに頑張れば転機がいつか来るものですが、すっかり落ち込んでしまったのです。やがてアマ時代に抱いた将棋の楽しさがなくなり、指すことが苦痛に感じたそうです。そして2年後に奨励会を退会しました。 朝比奈さんはその後、TBSに就職しました。