東京大学生産技術研究所の平川一彦教授らは、高効率の冷却性能を持つ素子を開発した。水が蒸発する際に熱が奪われるように、素子内の電子のエネルギーが奪われ温度が下がる量子現象を利用。従来の固体冷却素子であるペルチェ素子の約10倍の冷却能力が期待できる冷却素子を作製した。大型コンピューターに使う冷却エネルギーの削減やデバイスの性能改善が期待される。 現在のエレクトロニクスはデバイスの高密度集積化と高速動作で発展してきた。だが最近では内部で発生する熱が増え、動作や信頼性に影響が出ている。データセンターやスーパーコンピューターでは全体を冷やし過熱を防いでいるが、莫大(ばくだい)なエネルギーが必要となる。そのためデバイスを効率良く冷やす技術が求められていた。 研究グループは、ガリウムヒ素とアルミニウム・ガリウムヒ素の2種類の半導体を接合した素子を作製。電流が流れるにつれて、素子の冷却に関わる電子からエネ
by skeeze 蚊は刺されるとかゆみが出てうっとうしいだけではなく、デング熱・ジカ熱・マラリアといった伝染病を媒介することでも人々を悩ませています。そんな伝染病を媒介する蚊を撲滅するため、遺伝子を操作して生まれた子孫が死ぬようにした蚊を野生に放ち、蚊の個体数を減少させる実験がブラジルで行われていましたが、残念ながら実験は失敗したと報告されました。 Transgenic Aedes aegypti Mosquitoes Transfer Genes into a Natural Population | Scientific Reports https://www.nature.com/articles/s41598-019-49660-6 GM experiment may have strengthened wild mosquitoes https://newatlas.com/s
マサチューセッツ工科大学(MIT)のコンピューターサイエンスおよび人工知能研究所(CSAIL)のチームが、再プログラミング可能なインクを用いて、紫外線や可視光線にさらされると物体の色を変化させられる「Photo-Chromeleon」という技術を開発しました。このプロセスは可逆的なもので、色の変化は何度でも繰り返し行うことが可能です。 Photo-Chromeleon: Re-Programmable Multi-Color Textures Using Photochromic Dyes https://hcie.csail.mit.edu/research/photochromeleon/photochromeleon.html Objects can now change colors like a chameleon https://techxplore.com/news/2019
by Linear Labs テキサス州フォートワースに本拠を置くスタートアップ「Linear Labs」が、既存のモーターと同じサイズで2倍から5倍のトルクを出せるという「ハンステーブル電気タービン(Hunstable Electric Turbine:HET)」を搭載したモーターを開発しています。Linear LabsのHET搭載モーターは既存モーターと同じ性能で小型化が可能で、電気自動車やマイクロモビリティ、ロボット工学、空調システムでの活用が期待されています。 Home - Linear Labs https://www.linearlabsinc.com/ New Electric Motor Could Boost Efficiency Of EVs, Scooters, And Wind Turbines IEEE Spectrum - IEEE Spectrum https
オープンソースの自動運転OS「Autoware」を開発・提供する株式会社ティアフォー(本社:愛知県名古屋市/代表取締役社長:武田一哉)は2019年5月8日、ロボットアプリケーション用のソフトウェアプラットフォーム「Robot Operating System」(ROS)の次世代規格「ROS 2」の開発チームに加盟したと発表した。 加盟したのはROS 2の開発チームに相当する「ROS 2 Technical Steering Committee」(ROS 2 TSC) 。ROS 2 TSCは自動運転を含む幅広いロボット技術などを開発する企業や研究機関で構成されており、今後ティアフォー社は開発や管理・運営に参画し、自動運転技術でROS 2 TSCに貢献していく。 ティアフォー創業者の加藤真平氏は「ROS 2は、自動運転をはじめ多くの機能安全領域におけるオープンソースソフトウェアの業界標準になっ
米スタートアップのアジリティロボティクスが、18kgの荷物が運べて階段も上れる二足歩行ロボット「Digit」の販売を来年開始する。 荷物運搬などに最適なロボットの登場となる。・4自由度のアームで、優れた機動性と実用性を実現アジリティロボティクスは2017年に、二足歩行ロボット「Cassie」を開発している。今回はその第二弾。上半身と腕、センサー、より高度な計算能力が追加された。 Digitは4自由度のアームを持ち、優れた機動性と実用性を備える。これが、複雑な人間の生活環境での移動や、出入り口への配送などの作業を可能にした。 現在テスト中だが、Digitは最大18 kgの重さの箱を持ち上げて積み重ねることができる。また、転倒の際には、腕を使って減速させて衝撃を和らげる。・APIを通して、階段を上ったり進路計画もDigitはAPIを通して階段を上ったり、進路を計画したりといった高度な行動をコン
地上に届くものの、これまでエネルギーとしての利用が難しかった波長の長い赤外域の太陽光。京都大学らの研究グループがこの赤外域の太陽光で水素を製造できる新しい触媒を開発した。革新的なエネルギー材料の開発につながる期待があるという。 京都大学、豊田工業大学、関西学院大学、立命館大学、物質・材料研究機構らの研究グループは2019年2月、白金を担持した硫化銅/硫化カドミウムヘテロ構造ナノ粒子が、赤外光(赤外線)から水素を生成できる光触媒であることを発見したと発表した。波長1100nm(ナノメートル)の赤外光を利用して効率3.8%で水素を製造でき、これは世界最高効率という。これまで利用できなかった太陽光の赤外域を活用できる新たなエネルギー変換材料の開発につながる成果としている。 波長の長い赤外域は、4割以上と太陽エネルギーの多くを占めるものの、エネルギーとして有効利用する技術は確立されていない。そのた
重機をはじめ、その部品やさまざまな用具で工事現場の世界を体感できる企画展「『工事中!』~立ち入り禁止!? 重機の現場~」 が8日、東京臨海都心の日本科学未来館でスタートした。 この企画展は、通常は一般人が立ち入れない「重機が働く現場」にもぐり込み、「工事現場に秘められた人類の知恵や熱意、重機の力が文明の発展に与えた影響、重機の仕組み」などを科学的に“掘り”さげるというもの。展示スペースは空間全体が実際の工事現場で使われるネットや囲い、足場などで構成され、本当の現場に潜入したような気分になる。 展示は整地、建設そして解体といった工事の工程ごとに分けられ、それぞれの場面で使われる機器が展示されている。重機はブルドーザや油圧ショベルなどの実機のほか、解体用アタッチメントや超大型クレーンの一部なども。 実機展示は現行モデルが中心だが、重要科学技術史資料(未来技術遺産)に選定されている『Y35』もあ
by Eelke 電灯のスイッチやテレビのリモコンなど、ボタンに一切触れない生活はあり得ないといえるほど、ボタンは現代人の生活に深く浸透しています。また、手慰みにボタンを押すだけのアイテムが発売されたり、ボタンを押すだけのゲームがリリースされたりと、「ボタンを押す」という行為自体も目的を問わず広く愛されています。インディアナ大学映画メディア研究科で助教授を務めるRachel Plotnick氏が、自身が7年以上にわたって研究してきた「押しボタンの文化」について解説しています。 I studied buttons for 7 years and learned these 5 lessons about how and why people push them https://theconversation.com/i-studied-buttons-for-7-years-and-lear
ブラックコーヒーが机などにこぼれて乾くとリング状のシミになるのに対し、甘いコーヒーはムラのない均等なシミになる。そんな研究の成果を海洋研究開発機構が発表した。インクの加工に応用すれば、プリンターのムラを抑えられる可能性があるという。 機構は、海洋探査などを担っている国立研究開発法人だ。その研究によると、ブラックコーヒーのしずくは外側から蒸発していくため、液体は中心部から外側へ移動する。あわせてコーヒーの微粒子も外側へ運ばれ、液体がすべて蒸発すると、残った微粒子がリング状のシミとして残る。 一方、砂糖を加えたコーヒーだと液体の外側への移動が起きにくく、シミがリング状になりにくいことが分かったという。 微粒子を含んだ液体が乾くとシミがリング状になる現象は「コーヒーリング現象」と呼ばれ、インクジェットプリンターではムラの原因になる。今回の研究成果を応用すれば、ムラを簡単に抑えることができる可能性
【11月22日 AFP】SF世界の宇宙船の青い光を放つ推進装置が現実に一歩近づいた。米国の物理学者チームが21日、帯電した空気中の分子を動力に飛行する、可動部のないソリッドステート飛行機を発表した。 1903年冬にオービル(Orville Wright)とウィルバー(Wilbur Wright)のライト兄弟が画期的な有人動力飛行を成功させて以来、飛行機の推進装置にはプロペラやジェットが使われてきた。これらは飛行の維持に必要な推進力と揚力を作り出すために、燃料を燃焼させる必要がある。 米マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究チームは、電気空気力学として知られる推進方式の開発に成功した。これまで、この方式を飛行機の動力源とするのは実現不可能と考えられていた。 研究チームは翼幅5メートルの新型飛行機を、秒速4.8メートルで55メートル飛行させることに成功した。 試作機を設計したスティーブン・バ
「ガンダムを動かす」といっても、実際に歩くのか、腕や首が動くだけなのか、映像と組み合わせた特別な演出を考えているのかなど、その詳細は明らかになっていない。 公式サイトによると、世界中から募集したアイデアを基に、それらを1つのプランに集約。基本設計から実施設計、検証実験を重ね、ついに製作段階へ突入しつつあるようだ。 プロジェクトメンバーを見ると「リアルスケールのガンダムを本気で動かそうとしている」のが伝わってくる。11月21日にアップデートされた情報と共に、壮大なプロジェクトを本気で実現すべく集まったメンバーたちを詳しく見ていきたい。 「世界中の英知集めた」 ロボット研究者ら集結 同プロジェクトは横浜市と連携し、「GUNDAM FACTORY YOKOHAMA」として20年から1年間実施する予定。プロジェクトには富野監督の他、国内外のロボット研究者や映画監督、クリエイターらが参加する。 プロ
株式会社 GSユアサ(社長:村尾 修、本社:京都市南区。以下、GSユアサ)は、大型電池での実用化に課題の多い金属シリコンを主体とする負極の高エネルギー密度化と長寿命化の両立を実現しました。これにより、電気自動車に実際に搭載されるサイズの電池において、従来のリチウムイオン電池に対して約3倍となる高エネルギー密度化技術の改良に成功しました。 負極材に用いる金属シリコンは、理論容量が非常に高く(4200 mAh/g)、また、資源量が豊富であることから、リチウムイオン電池の新規材料として多くの研究が行なわれてきました。しかしながら、金属シリコンは充放電にともなう体積変化が約400%と非常に大きいために、充放電を繰り返す過程において微粉化※1および孤立化※2といった劣化が生じます。その結果、充放電効率およびサイクル寿命特性が乏しく、特に長期での使用が前提となる電動化車両用の大型電池では、金属シリコン
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