部品がない 日本が止まると世界にこんな工場が増える(写真は2010年、業績悪化で閉鎖されたGMの工場) Rebecca Cook-Reuters 津波と原発事故が複合した日本の震災の深刻さが明らかになる中、90年代にアメリカが日本に経済的に勝利したという考えもまた、実際には神話に過ぎなかったことが明らかになりつつある。 ボルボは今週、日本製のナビゲーションとエアコンの在庫が10日分しか残っておらず、工場が操業停止になる可能性があることを明らかにした。ゼネラル・モーターズ(GM)は先週、シボレーコロラドやGMCキャニオンを組み立てているルイジアナ州シェリーブポートの従業員数923人の工場を、日本製の部品が不足しているために閉鎖すると発表した。 アーカンソー州マリオンでは、ピックアップトラックのタンドラなどトヨタ車の後部車軸を作っている日野自動車の製造工場が、日本から輸入されるギアなどの部品が
亀井静香金融・郵政担当相は5日、東京都内で行われた講演会で、「日本で家族間の殺人事件が増えているのは、(大企業が)日本型経営を捨てて、人間を人間として扱わなくなったからだ」と述べ、経団連の御手洗冨士夫会長に「そのことに責任を感じなさい」と言ったというエピソードを紹介した。御手洗会長は「私どもの責任ですか」と答えたという。 会員制情報誌「内外ニュース」主催の講演会で述べた。亀井担当相は御手洗会長との会談時期については明らかにしなかったが、関係者によると、8月の衆院選前とみられる。 亀井担当相は講演で「昔の大企業は苦しい時に内部留保を取り崩して下請けや孫請けに回した。今はリストラだけをしている」と話し、昨秋以降の経済危機で、派遣契約解除などをした大企業の批判を展開。「(大企業が)小泉改革に便乗して日本型経営を捨てたことが社会をおかしくした。責任を感じなければだめだ」と企業の経営姿勢や経団連
選挙前になると政治家って常に「高齢化が進んでる上に経済的にも苦しい、超かわいそうな農家を守り抜く所存でありますっ!」と言い出しますよね。 その一方で、マスコミが拾ってくる農家の声の中には、農政への批判も少なくありません。 というわけで、農業経済学がご専門の本間正義東大教授がテレビ番組*1で使ってらした日本の米農家に関する資料を見てみましょう。 <2007年 水田農家の所得等> 作付面積 農家戸数 経営主の年齢 総所得 年間農業所得 農業経営費 ha 万戸 歳 万円 万円 (10a)万円 0.5ha未満 59.1万戸 66.7 441.5 -10.5 16.9 1未満 43.2万 65.7 477.3 3.6 13.7 2未満 24.6 64.4 446.6 45.3 11.4 3未満 6.7 62.3 467.3 137.1 10.4 5未満 3.9 61.4 474.8 191.9 9.
山下裕明さん(仮名・46歳)は、妻に不倫の疑いをかけられていたことがある。当時は、毎日のように深夜残業で帰宅が遅かったのだ。 「だから、残業なんだってば」 「絶対、嘘!」 まだ携帯電話が出回っていない頃だったので、自宅の電話機をナンバーディスプレイのある機種に買い替えた。仕事が終わると、会社から「帰るコール」をかける。会社の電話番号が表示されると妻は納得し、機嫌よく出迎えてくれた。 ところが、「ノー残業」のお達しが出てからは毎夜、早々と帰宅するようになった。毎月の残業時間数は評価に反映されるため、どんなに忙しい時期もそうそう居残れない。 まあいいか。その分、家族団らんができるし――と思ったが甘かった。 「えっ、もう帰ってきちゃったの?! 残業代が出ないと困るんだけど」 このままでは教育費が払えない、と肩を落とす妻。結局、彼女が働きに出ることになった。毎日夕方、子どもを塾に送り
≪誰から誰への移転か≫ 民主党が、衆院選マニフェストの枠組みを公表した。すでに各方面からマニフェスト評価が始まっているが、その多くは財源が不明確であるという点に集中している。確かに、財源問題は重要だ。しかしそれ以前に、行おうとしている政策そのものの評価を忘れてはならない。「子供手当」と「消費税」問題という関心の高い2つの政策について評価してみよう。 いわゆる子供手当は、誕生から15歳までの子供全員に月額2万6000円を支給するものだ。まさに、民主党の政策の大看板という位置づけになっている。一方で、その財源は配偶者控除を見直すことによって調達するという。マニフェスト案を見る限り、この目的は「安心して出産し、子供が育てられる社会をつくる」とされている。生活が一番というこれまでの主張と重なっている。 しかし、よく考えてみるとこの政策は、子供を持たない家庭から、子供を持つ家庭への所得のトランスファ
自由主義の楽観的信頼 近代の自由主義経済は、基本的に「社会的信頼」の上に成り立っている。アダムスミスの「神の手」、あるいは同士ヒュームのコンベンション(慣習)など。社会なぜ機能するのか。ホッブズの君主との契約説やロックの自然権説などとは異なり、自由主義者は、人々が社会を存在させようとふるまうことで機能していると考える。これが社会的な信頼だ。 このような古典自由主義の「社会的信頼」があるから大丈夫と考えるのは楽観主義でありそう単純ではないだろう。確かにみなが社会的な慣習(コンベンション)に従いふるまうし、人が同じようにふるまうだろうという信頼関係で成り立っている。しかしそれとともに、信頼関係は家族、友達、母校、地域、国(ナショナリズム)などのように、協力とともに排他も生み、偏在する。その一つが富める者たちが大衆を排他し富を独占する協力関係を形成する「上流層」である。 ハイエクのリバタリアン(
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090615-00000536-san-bus_allある大手の結婚相手紹介サービス業では今年1〜3月期で、20代の登録が前年同期比50%の増加。とくに女性が増えている。公務員の男性限定のお見合いパーティー企画だと、あっという間に女性枠が埋まってしまうらしい。白書では「なぜ若者は結婚しない、できないのか?」と題する分析コラムを掲載。東京の25〜34歳の未婚女性の約7割が年収400万円以上の男性を求める*1一方で、同年代の未婚男性の約8割が“要求基準”に満たないことを紹介し、需給の溝を指摘している。しかし皮肉な話だよなあ。「改革」の結果チャレンジ精神旺盛な社会に生まれ変わるはずが、なぜか結婚相手に求める条件が公務員だったり専業主婦が可能なほどの余裕だったりと、リスク回避的な傾向はむしろ昂進している。どこでどう間違ったんだ
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