2012年5月から福島第一原発から20.5キロ地点で生活していた私だったが、半年間の滞在を終えて11月に関西へ引っ越すことになった。それから2カ月経った1月末、久々に南相馬を訪問した。 3.11以降、自宅が警戒区域に指定され、県外での避難生活を強いられていた南相馬のご夫婦がいる。知り合ってからずっと交流を続けていたが、ご主人が地元の建設関係の会社での仕事が決まったため、避難先から南相馬に戻ってきた。ご夫婦は市内の仮設住宅で暮らし始めたというので、今回はそこに泊めてもらうことになった。 南相馬に着くと早速、旧警戒区域にあるご自宅まで案内してもらった。大津波が家に達することもなかったし、大地震で家が壊れることもなかった。電気も水道も復旧しているので、生活しようと思えばできなくもない。 しかし、近くにある旧警戒区域の境界には、常時警察がいる。空間放射線量は毎時0.1~0.3マイクロシーベルト程度