原発の輸出において、原子力技術の海外移転は必要不可欠の要素だ。しかし原発の国際市場で生き残ってゆく上で、この技術移転は危険を伴っている。 ピエール・モスコヴィッチ経済・財政大臣は1月8日、中国への短期訪問を終え帰国した。今回のモスコヴィッチ大臣による訪問の表向きの理由は、ユーロ経済やフランスの競争力に対する中国の不安を鎮めるというものだ。しかし今回の訪問にはもう一つの目的があった。中国への原子力技術の移転に対しフランス国内で沸き上がっている否定的な議論への、中国政府の反発を和らげるというものだ。 フランス電力公社(EDF)は残酷な板挟みのただ中にある。フランスにとって、中国は自国の原子力業界の将来の大部分を担う市場だ。しかし顧客である中国は、自前の原子力企業経営を究めるために必要な外国の原子力技術を全て自分のものにしたいという意思を隠さない。 フランスの電気技師たちはどこまで将来の自分の競