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ブックマーク / brevis.exblog.jp (22)

  • 書評:「その未来はどうなの?」 橋本治 | タイム・コンサルタントの日誌から

    その未来はどうなの? (集英社新書) 昨年の8月に出たばかりの橋治の近著。あとがきによると彼は重い病気でしばらく入院しており、やっと退院した後で出した最初のらしい。そういう状態で書かれた書は、しかし、彼の最近の著作の中でも最も出来の良い優れた評論集だと思う。 連続したエッセイの形でテレビ、ドラマ、出版、シャッター商店街と結婚男女歴史などの未来について論じている。テーマの選び方がいかにも橋流であり、そしてどれも非常に面白い。 たとえば彼はTPP (環太平洋パートナーシップ協定)に加入した後の未来について論じているが、加入後にどうなるかは分からないと、最初にはっきりと書く。しかし「どうすべきか」という問題の立て方をしなければいけないのに、「どうなるのか」というパッシブな思考方法では、出発点からして間違っている訳だ。 「『初めに結論ありき』のこの国では、考えられるメリットとデメリット

    書評:「その未来はどうなの?」 橋本治 | タイム・コンサルタントの日誌から
  • 読者諸賢! これがマネージャーの仕事だ | タイム・コンサルタントの日誌から

    1月。誰もがおめでたい正月気分の残る中、マネージャーは多忙な仕事を始める。会社を出て、新年の得意先回りに出かけるのだ。年もよろしくお願いします。昨年はお世話になり、とくに某の件ではいろいろご迷惑もおかけしましたが、今年は気を引き締めて進めますので、是非またよろしくお願いいたします。営業部員も同行するが、品質トラブルで嫌みを言われるのは技術屋の方だ。いずれにせよこの不況の中、一社でも顧客を逃したら今期の目標達成はあり得ない。もっとも訪問先の2人に1人は、業界の新年会に出かけていて不在だが。それでも名刺を置いてくるのが大事な仕事だ。 2月。昨年から続いていた仕事が製作段階に入って火を吹いた。基設計にミスがあったのだ。誰が設計書をチェックしたんだ! と叫びたい声をぐっと飲み込む。後ろ向きのことを言っても仕方がない。部下の責任はいずれ自分の責任だ。とにかく人を追加する算段を考えなければならない

    読者諸賢! これがマネージャーの仕事だ | タイム・コンサルタントの日誌から
  • 超入門・工程管理(3) スケジュールを実行可能にするための『7つの処方箋』 | タイム・コンサルタントの日誌から

    それでは、オフィスワークを主体とする工程管理を「実行可能性」の尺度にのせるための、7つの処方箋について説明しましょう。 まず、(1)計数管理に乗せにくい、という問題に対処する2つの方法です。 <処方箋A マイルストーンで追いかける> 数量ベースで進捗を測れないときは、マイルストーンで追いかける。これが工程管理の定石です。マイルストーンとは、スケジュール上の節目となるタイミングで、ふつうは最重要な経路(クリティカル・パス)上に置きます。受注設計生産の例でいえば、[設計レビューの通過] [承認図の提出] [長納期部品の購買手配] [全部品の納入]といった時点が典型的なマイルストーンです。そして、これらマイルストーンの予定日と、実績日を対比して進捗を見ていくのです。 <処方箋B 実績データを台帳化する> ここでいう「実績データ」とは、もちろん工程(スケジュール)に関する実績です。中でも重要なのは

    超入門・工程管理(3) スケジュールを実行可能にするための『7つの処方箋』 | タイム・コンサルタントの日誌から
  • マネジメント、はじめの一歩 | タイム・コンサルタントの日誌から

    半年ぶりに、また大先輩のR先生とお会いした。ある会合で一緒になった後、マネジメント論などを話しながらしばらく帰り道を同行させていただいた。 --R先生。結局、マネジメントって何なんでしょう。 「いきなりずいぶん短兵急な質問だな。どうした、会社でも首になりそうなのか。」 --いや、その点は今のところ、たぶんまだ大丈夫だと思いますが・・。この間、会社で若手に『生産管理入門』の講義をやったんです。その時に出た質問がずっと頭に引っかかっていまして。 「マネジメントとは何か、とでも聞かれたのかい。それでうろたえるとは君らしくないな。ぜんぜん講義になってないじゃないか。」 --そうじゃないんです。マネジメントとはPlan-Do-Seeのサイクルを回すことで、生産管理という仕事は、生産システムについてそれを行うことだ、と説明しました。あ、『生産システム』というのは、工場の人や機械やからなる生産の「仕組み

    マネジメント、はじめの一歩 | タイム・コンサルタントの日誌から
    yukio2005
    yukio2005 2009/04/07
    マネジメントの価値は『マネジメントが無かった場合どうなっていたか』という比較でしか測れない。何の変化もない時期には、むしろ余計なお荷物。図体に比べて脳が小さすぎる恐竜は、気候変動で滅びた
  • ブルウィップ効果とは何か | タイム・コンサルタントの日誌から

    どちらを向いても不景気な話が昨今多く聞かれる。日の2008年第4四半期GDP成長率はマイナス12.1%(年率換算)で、'74年の石油ショック以来の落ち込みだ、とか、この半年間に非正規雇用者は数万人規模で首切りが進んでいる、とか、株価低迷で5,000円台への落下も杞憂ではない、といった話だ。いずれも昨年秋の米国発金融危機以降のニュースである。 また、個別業界を見ても、1月の工作機械受注はなんと84.4%減だ、とか、電子部品業界は設備投資がまったく止まった、とか、建設機械の受注もぱったりだ、とか、日の産業の牽引役とされる自動車や電機産業以外でも、異変が立て続けに起こっているようである。わがエンジニアリング業界も、今期の受注はまことに厳しい。 こうした話題は、それぞれは、真実だろう。しかし、その反面、「はてな?」と首をかしげたくなることも少なくない。たとえば、日のGDP成長率であるが、なぜ

    ブルウィップ効果とは何か | タイム・コンサルタントの日誌から
  • パーキンソンの法則、またはマンパワーはなぜ見積を超過するのか | タイム・コンサルタントの日誌から

    アメリカのハイテク企業を風刺した連載マンガ"Dilbert"に数ヶ月前、こんな話があった。主人公をはじめとするエンジニアが1,000人、広いオフィスにかり出される。全員、同じプロジェクトに配属されるのだが、彼らに与えられた最初のインストラクションは何と、日5時に業務が完了したらどこにPCを返却するかについての指示だった。プロジェクトの開発工数が1,000人日かかると聞いた無能な上司が、「それなら1,000人でかかれば1日で完了するはずだ」と皆をかり出した結果である・・。 我々はよく、人日とか人月といった単位を使う。これは原価管理や顧客への請求には有用だが、仕事においては「4人×1ヶ月=1人×4ヶ月」でないことは誰でも知っている。こういう計算が成り立つのは、力仕事の場合だけ(たとえば煉瓦を積むとか配管を溶接するとか)であって、こうした力仕事では以前紹介したBOQの概念を用いて、 作業期間=

    パーキンソンの法則、またはマンパワーはなぜ見積を超過するのか | タイム・コンサルタントの日誌から
    yukio2005
    yukio2005 2009/04/02
    オフィスワークにおけるコミュニケーションが実際には一種の感情的パワーバランスに費やされているため
  • プロジェクト・コミュニケーションに必要な3つの能力 | タイム・コンサルタントの日誌から

    一般にプロジェクト・マネージャーの働く時間の4割は、コミュニケーションに使われている、としばしばいわれる。いや5割以上だ、との説もあり、私の実感はこちらに近い。とにかく、プロジェクト・マネジメントというのは、朝から晩までかなりの時間を、何らかのコミュニケーションに費やしている。メールを読み、メールに答え、社内で打合せし、顧客や発注先と会い、会ったらその結果を打合せメモにしてまた発信する。そのかたわら上司の質問に答え、会社に報告書を出して、というわけで、朝から晩までずっとコミュニケーションに追われている感じである。 「プロマネ」という社内肩書きはついていないが、個別受注生産の設計部門や、あるいは品種の多い製造業の開発部門・生産技術部門の技術者なども、おそらく似た事情だと思われる。エンジニアと名乗って仕事はしているが、自分で計算したり図面を書いたりする時間はちょっぴりで、大半の時間を顧客や社内

    プロジェクト・コミュニケーションに必要な3つの能力 | タイム・コンサルタントの日誌から
  • データを情報に変える | タイム・コンサルタントの日誌から

    ここに一つの数表がある。最近の企業業績に関するデータをもとに作成したものの一部だ。類似した業種の会社7社を選んで、並べてある。 売上高 従業員数 粗付加価値額 付加価値生産性 労働装備率 -------------------------------------------------------------- 企業1  36,499 | 2,039 | 25,859 |  12.68   |   12.6 企業2 709,554 | 5,661 | 184,161 |  32.53  |   29.5 企業3  87,752 | 2,031  | 26,411 |  13.00   |   12.2 企業4 282,091 | 3,358  | 64,769 |  19.29   |   23.0 企業5 257,471 | 2,509  | 29,808 |  11.88   |   

    データを情報に変える | タイム・コンサルタントの日誌から
    yukio2005
    yukio2005 2009/02/16
  • 採算をとる、とはどういうことか | タイム・コンサルタントの日誌から

    画期的な発明をした。自動車に取り付けると周囲の車の距離と速度を測定し、安全な方向と速度を割り出して自動運転してくれる制御装置だ。カーナビと組み合わせれば、運転中に熟睡していても目的地に到達できるだろう。ドライブと睡眠不足解消を同時に楽しめる。ぜひ商品化して製造したい。ヒットすれば億万長者も夢ではあるまい。 かんじんの製品価格だが、1台20万円というところでどうだろうか。必要な原材料・部品代は、ちょっと見積もってみたら10万円程度で済みそうだ。ただし、この製品を作る製造装置だが、どう考えても100万円くらいかかる。まあ貯金をはたけば無理して買えない金額でもないと思う。置き場所はとりあえず車庫にしよう。文字通りガレージ・カンパニーの誕生である。 さて、意気込んで事業をはじめたが、世界初の商品というものは、なかなか売るのが簡単ではない。知り合いの売込み先3人に断られ、4人目のトラック会社社長にコ

    採算をとる、とはどういうことか | タイム・コンサルタントの日誌から
    yukio2005
    yukio2005 2009/01/22
    キャッシュフローに気をつけろってこと?
  • 超入門・調達管理 | タイム・コンサルタントの日誌から

    Kさん。そろそろまたメールをいただくころではないかと思っていたところ、やっぱりでしたね(笑)。最初が生産管理,次が在庫問題で、今度は資材ときましたか。工場に赴任された後、景気の雲行きがあやしくなって在庫に目がいき、さらに不況だから資材コストダウンと、まさに定石通り取り組まれているようですね。おかげで私の側も「超入門」シリーズがホームページに自動的に展開できそうで、まことにおそれいります。 さて冗談はさておき、ご質問は「資材業務の改善」というテーマなのに、私が勝手に「調達管理」という風に言葉を置き換えたのには、理由があります。およそどんな問題でも、まず正しい言葉と概念規定から出発しないと、伝わっていくうちにどんどん混乱していくからです。 Kさんが「資材」という用語で指しておられる業務は、文面を拝見するかぎり、購買の仕事のように思われます。どう違うの?とお感じかもしれませんが、英語にすれば前者

    超入門・調達管理 | タイム・コンサルタントの日誌から
  • 一年の計は | タイム・コンサルタントの日誌から

    2009年の仕事のサイクルが今週からまた、はじまった。それにしても1年前と何というビジネス・シーンの違いだろう。年初にあいさつしたベテランのプロマネは、ある自動車会社トップの昨年初と昨年末の発言の比較映像をTVで見て、同じ人とは思えない、と驚いていた。似たようなことは、エコノミスト達の発言にも感じられる。予測が当たらなくてもとくに給料に影響がないのがエコノミストという職業らしいが、たまには1年後の株や為替の予想について採点帳でもつくったらいいと思う。何が起こるか分からないのが実社会なのに、この人達はいつも自信を持って未来を予測したがる。 一年の計は元旦にあり、という諺は誰でも知っている。しかし、この『計』が計画の計をさしていることは、案外忘れられているようだ。今年一年間の計画を年初に立てよ。希望を持って計画的に生きろ。--そう、この諺は言っている。ところで、そのかんじんの計画とは、どういう

    一年の計は | タイム・コンサルタントの日誌から
    yukio2005
    yukio2005 2009/01/08
    一年の計を考えるときには、数量だけの目的や、Be動詞であらわされる目的はかかげない方がよい
  • R先生との対話(2)--日本の製造業の困惑 | タイム・コンサルタントの日誌から

    「さて、かんじんの日の現状だ。日の製造業の状況を知るには、君の会社のように、世界のあちこちからプラント資機材を調達しているところに聞くのも手だろう。君のところは、日からの調達比率は最近どれくらいある?」 --それは、国内顧客向けか海外向けかでちがいますね。国内のお客さんは、やはり日製品を好まれます。欧米製でも、メンテナンス体制に少しでも不安があればダメ。ましてアジア製なんて論外、という風潮がまだ少し残っています。 しかし、海外のプラントの場合、以前から国内調達比率は1/3程度でした。それも、こんなに円高では、もうじき3割を切るかもしれません。私の勤務先は海外向けプロジェクトが全体売上げの80%以上ですから、もはや基海外調達です。欧米やアジアで機材を買って、中東や南米に運んで建てる、そういう状態です。 「そうか。いまや三角貿易が中心か。昔は(つまり君が会社に入る前の時代は、だがね

    R先生との対話(2)--日本の製造業の困惑 | タイム・コンサルタントの日誌から
  • タイム・コンサルタントの日誌から : R先生との対話--アメリカ製造業の教訓

    久しぶりに、またR先生を訪ねた。かつては企業経営にタッチし、現在は半ば引退した経営コンサルタントだが、今でも教えられることは多い。 「元気かい。出張に行っていたみたいだが、最近の景気はどうだね?」 --厳しいですね。半月ほど欧州の地方都市に行っていたんですが、今回の米国発金融危機は、想像していたよりずっと速く影響が出てきてます。我々の業界でも、世界中であちこちのビッグ・プロジェクトが中断ないし立ち往生をはじめました。向こうではしょっちゅう“今回の経済危機の影響はどうだ。日はどう立ち向かうのか”と聞かれました。聞かれても、これといっためぼしい政策もないし、答えに困るんですが・・。 「そうだな。自動車や消費財業界はもう影響が出始めているが、生産財その他の業種はまださほど危機感がなく、“日は金融危機の影響が小さいおかげで、円高になって困る”という程度の認識のようだ。まるドメ企業が多いからなあ

    タイム・コンサルタントの日誌から : R先生との対話--アメリカ製造業の教訓
  • 契約なんかこわくない | タイム・コンサルタントの日誌から

    ちょっと、考えてみていただきたい。あなたは、ある受託プロジェクトのプロマネだとする。受注前には顧客提示の要求仕様案を慎重に吟味し、複数の外注先にも引合した上で、顧客に見積金額を提示し、ネゴシエーションを経て無事受注に至った。ところが、スタート後半年たち、設計がほぼ終わった段階で、あらためて外注先に製造の見積を依頼したら、当初の予算の5割増の金額が出てきてしまった。理由は(例によって)仕様の増大と、昨今の原材料費高騰の影響である。3社引合いを出したが、いずれも同じような回答だった・・・ この状況の時、あなたならどうするだろうか? (1)予算がないので、意中のベンダーに対し「指し値」で交渉する (2)発注経験はないが、安いと評判の新規ベンダーをみつけて発注する (3)中国企業に引合いを行い、オフショア製作にチャレンジする (4)3社の中から発注先を選び、客先には追加予算を請求しない (5)顧客

    契約なんかこわくない | タイム・コンサルタントの日誌から
  • 契約なんかこわくない(2) 契約を設計する | タイム・コンサルタントの日誌から

    あなたは、自分の仕事の契約書を、始めから終わりまで、真剣に目を通したことがおありだろうか。もしなければ、車のローンでも、不動産賃貸借でも、旅行保険でもいい、手近にある契約書を一つ、ためしに頭から全文読んでみることをおすすめしたい。実際に読んでみると、たしかに退屈だが、それほど理解困難ではないことに気がつかれると思う。少なくとも、法律の条文自体よりずっとわかりやすい。なぜなら、そこには構造と意図があるからだ。 契約書というものは、たいていの場合、構成が決まっている。まず最初に、契約の当事者の定義と、言葉の定義がおかれている。それから、契約の中心部分が、簡潔に記述されている。中心部分とは、権利と義務のバランスシートだ。たとえば、Aは製品何々をいつまでに納品する。Bはその代金をこれこれの手段でしはらう、といった形になっている。Aはひとつの義務を履行すると、それにみあう権利をBに対して得ることがで

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  • 生産システム-その目的と機能は何か | タイム・コンサルタントの日誌から

    最近会った、あるITコンサルから聞いた話によると、この頃は顧客が"As-Is"の現状業務フローを描けなくなってきている、という。ご存じの通り、ERPをはじめとする業務管理のための情報システム構築は、現状業務の姿(As-Is)と、あるべき業務の姿(To-Be)を考えるところから出発する。業務が現状どうなっているかは、ふつう顧客自身がよく知っており、業務フローの描き方さえ説明すれば、顧客が自分で作成できる、というのがこれまでのやり方だった。 「ところが、業務の一部にレガシー・システム(既存の古い情報システム)が組み込まれているのに、誰もその内部のロジックをきちんと理解していないケースが多いんです。」と、彼は言う。「開発した担当者も退職していたりする。だから、何がどうなると、自動補充オーダーがかかるのか、どこをどう押すと、在庫引当にロックがかかるのか、よく知らないまま、習慣で業務を流していたり

    生産システム-その目的と機能は何か | タイム・コンサルタントの日誌から
  • 契約なんかこわくない(3) 契約の論理の根底にあるもの | タイム・コンサルタントの日誌から

    契約はプロジェクト・マネージャーが設計するものであり、その設計においては三つの重要な原則がある、と前回説明した。それは、「当事者は対等であること」、「自由度が責任範囲を決めること」、「強制力があること」の三原則だ。 「当事者は対等であること」とは、発注者と受注者は来対等な存在であって、権利義務関係は一方的なものにならないよう、主張することができるということだ。第二原則の「自由度が責任範囲を決めること」とは、当事者に許された自由度の範囲を超えて、無限に責任をとらされないようにすべきだ、という原則である。無限責任というものは、近代法の世界では存在すべきではない、と考える。いずれも、弱い立場に立たされがちな受注者を勇気づける原則である。 では、第三の「強制力があること」は具体的に何を意味しているのか? これは、「契約は約束なんだから、自分の言ったことは責任を持って守りましょう」という、ある意味

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  • 少しずつコントロールのレベルを上げていく | タイム・コンサルタントの日誌から

    「マネジメント」という仕事を問うと、それは“PDCAのサイクルを回すこと”と答えがすぐ返ってくるくらい、近年PDCAによる継続的カイゼン活動の概念は浸透し、広まっている。PDCAはもちろん、Plan - Do - Check - Actionの略だ。 Plan, do, checkと動詞が三つ並んで、そのあといきなりActionという名詞が来るあたり、なんだか和製英語ではないかという疑いが晴れないが、“いやこれはデミング・サイクルと言って、品質管理で有名な米国人デミング博士の提唱によるもので”などと力説する人も多く、世界共通の概念ということになっている(ちなみにWikipedia英語版のW. Edwards Demingの項を見ると、"also known as Plan-Do-Study-Act or PDSA"とも書いてあって、こちらの方が英語らしく感じる)。 しかし今日の話題は、私の

    少しずつコントロールのレベルを上げていく | タイム・コンサルタントの日誌から
  • ピーターの法則と無能なる社会 | タイム・コンサルタントの日誌から

    遅ればせながら、私のところにも「ねんきん特別便」がきた。社会保険庁からだ。私の分については、中身はあっている。と思う。なにせ卒業以来、ずっと同じ一つの会社に勤めている。しかし卒業して以来、転居し結婚し何度も転職した私のつれあいの年金記録は、案の定まちがっていた。何度も社会保険事務所とやりとりをして、ようやく一の記録にまとめることができた。膨大な手間の浪費である。 そもそも、この「ねんきん特別便」を見て、“これには一体どれくらいの金がかかっているのかなあ”と感じる。日の人口は1億2千万人強である。年金記録対象者は子供をのぞくほとんど全員だから、1億枚近いだろう。これはつまり、A4のプリントアウト1億枚、ということだ。毎分20枚打てるプリンタがあったとしよう。それでずっと印字し続けて、10年かかる。業務用高速プリンタならさらにその数十倍の速度だろうが、それでも数ヶ月かかる計算だ。それぞれに

    ピーターの法則と無能なる社会 | タイム・コンサルタントの日誌から
  • メーラーを閉じろ | タイム・コンサルタントの日誌から

    「時間管理術」のようなを書き、タイム・マネジメントに関して時おり講演などをしていると、たまに思いもよらぬ誤解にあうことがある。「佐藤さんはきっと仕事が速いんでしょう」というのは、まだかわいい方で(自慢ではないが人並みのスピードでしか仕事はできぬし、文章を書くのは遅い部類である)、「きっと早起きで夜もあまり眠らないはずだ」などというのは、どこをどう押したらそういう理解が出てくるのか不思議に思う。私にとって日常の主要な関心事は睡眠時間の十分な確保であって、寝る間も惜しむ時間管理術など、私の最も好まぬ解決法だからである(『睡眠時間の必要』2007/08/06)。 もともと、時間というのは1日24時間、誰にも平等に与えられている。それをどう、うまく使うかがタイム・マネジメントの要点なのだが、「時間が足りないのは自分が浪費しているせいだ」とはたいてい考えず、“あの人が楽そうに見えるのは、当に楽な

    メーラーを閉じろ | タイム・コンサルタントの日誌から