保守新党「ティサ」への支持は野党第1党であった民主連合を大きく上回っている[支持者とのイベントで演説するマジャル・ペーテル=2024年5月31日、ハンガリー・ブダペスト](C)REUTERS/Marton Monus 今年2月に表面化し、大統領の辞任にも発展した児童性的虐待関連の恩赦をめぐるスキャンダルは、オルバーン政権に決して軽くない打撃を与えている。国民の反発はオルバーン大統領に向かい、与党フィデス内部にも批判の声が上がる中、急速に支持を集め始めたのがマジャル・ペーテルとその保守新党「ティサ(TISZA)」だ。第二次オルバーン政権で重要な役割を担いながらも一定の距離を置いてきたマジャルは、ハンガリーの有権者から支持を獲得するには十分な条件を備えている。現時点で政権を揺るがすまでには至らないものの、欧州議会選の結果次第では与党分裂につながる可能性も指摘される。 ハンガリー国民は2010年