欧州で最大の投資銀行を営むドイツ銀行は悪循環に陥っており、投資家から資金を調達しようとしても難航するとベレンベルクが分析した。ドイツ銀のジョン・クライアン共同最高経営責任者(CEO)は、資本不足と体質悪化の問題で事業改革に取り組んでいる。 ベレンベルクのジェームズ・チャペル氏は16日のリポートで、ドイツ銀が抱える最大の問題は過剰なレバレッジだとし、同行は「克服できない逆境」にあると指摘した。チャペル氏はドイツ銀の投資判断を「ホールド」から「売り」に引き下げ、株価目標を9ユーロに下方修正した。同株価目標はブルームバーグが調査するアナリスト約30人の中で最も低く、現行水準を40%近く下回る。 資産を売却しようとしても信用市場の流動性が低いために難航が予想されるほか、投資銀行業界全体が「構造的な下降局面」にある中でクライアンCEOは資本増強にも苦戦するだろうと、チャペル氏は分析。同CEOは投資家