(CNN) 宇宙空間は油脂状の分子に満ちていて、すすで汚れたような状態にある――。オーストラリアのニューサウスウェールズ大学とトルコのエーゲ大学が、そんな研究結果を学術誌に発表した。 研究チームは銀河系に存在する有機物の量を推定して生命の誕生について理解を深める目的で、実験室の中で宇宙塵に似た物質を再現して分析を行い、それを使って「脂肪族炭素」と呼ばれる油脂状の炭素分子の数を推計した。 その結果、銀河系には予想を大幅に上回る膨大な量の「宇宙油脂」が存在していることが分かった。 論文を発表したニューサウスウェールズ大学のティム・シュミット氏によれば、宇宙空間は油脂に満ちているだけでなく、「油で汚れたすすに近い状態」にある。「純粋な物質ではなく、生物学的でもない。不揃いで、食べたいとは思わないようなもの」と同氏は形容している。 こうした物質は銀河の至る所に存在しているという。 宇宙空間には宇宙