滋賀県の彦根城築城四百年祭のPRキャラクター「ひこにゃん」をデザインしたイラストレーターが商標の使用中止などを求めた民事調停の2回目が26日、彦根簡裁で開かれ、調停に応じないとしていた彦根市側が一転、交渉のテーブルに着く意向を示した。 イラストレーター側も、粗悪な関連グッズを排除する条件で使用を認めると表明。今後、商標の管理方法を協議することになり、人気の“ゆるキャラ”は消滅の危機を脱した格好だ。 彦根市側は第1回調停で「法的根拠のない不当な要求だ」と主張。 この日の調停後、記者会見した獅山向洋市長は「利害が一致する可能性があると判断した」と説明。イラストレーター側の弁護士は「ひこにゃんがなくなることは望んでいない。正しい形で彦根市のキャラクターとして残ってほしい」と話した。