中国における日本動漫人気の実情を探るべく中国の大学生たちに取材したときに、ひとつ見えてきたのは、彼ら彼女らが日本の動漫に対する熱狂のピークを迎えたのが中学生の時期らしい、ということだ。 小学生にとって動漫を見ることは単なる娯楽。それが中学に入り思春期を迎えてものを考える時期に差し掛かると、ストーリーや登場人物のキャラクターに深みと多様性とがある日本動漫が、彼らの精神形成上、とても大きな力を持つようになる。中学時に影響を受けた日本動漫の印象の深さは、成人した後もフレッシュな思い出として青春の美しい一ページとなる。 ただし高校生の半ばになると、中国ならではの非常に厳しい大学受験が控えているため、勉学に打ち込まねばならず、いやがおうでも動漫への熱狂振りは一時的に衰退する。そして大学合格後はそれぞれが専門の道へ進むので、ここでようやく、じっくりと落ち着いて日本動漫サークルなどに関わる本格的な日本動